□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン2014年7月8日第473号 ■ ============================================================== 創価学会・公明党は、今度は辺野古移転で裏切ることになる ============================================================ 集団的自衛権行使容認の7月1日の閣議決定を、最後に決めたのは創価学会・公明党の豹変である。 だからその事に対する失望と怒りは、私が想像していた以上に強いものがある。 閣議決定後のあらゆる新聞、雑誌に掲載される創価学会・公明党批判はいずれも手厳しい。 そんな中で、私がもっとも手厳しと思って読んだのが、月刊「マスコミ市民」7月号に掲載されている乙骨正生氏と川崎泰資氏の「解釈改憲の閣議決定へと暴走する安倍政権 公明党はまたもや追従するのか」と題する対談である。 月刊マスコミ市民は護憲の立場からこの国の大手メディアの権力化を厳しく追及するNPO法人が発行する雑誌である。 元NHK政治記者の川崎泰資氏とは、私が外務省を辞めた11年前からの付き合いであり、そのよしみで私も「マスコミ市民」の編集には協力してきた。 その川崎氏が対談相手に選ぶぐらいだから、この乙骨氏の創価学会・公明党批判は本物なのだろう。 私が注目したのはこの対談は6月5日に収録されているという事だ。 そのころは、私を含め、多くの護憲論者が平和を標榜する創価学会・公明党による安倍首相の解釈改憲阻止に期待を寄せていた時だ。 しかし、乙骨氏は、その時点ではっきりと断言している。 創価学会を平和団体というのは彼らが一方的に主張するプロパガンダであり事実認識が決定的に間違っていると。 通信傍受法案に見せた浜四津敏子代表の豹変や、イラク戦争の全面支援に見るまでもなく、自公連立政権発足以来、公明党は自民党政権と決別は出来ない政党になってしまったと。 選挙協力を通じて自公政権は一体だと。 創価学会を守るために何でもすると。 だから創価学会・l公明党が安倍首相が決めた集団的自衛権行使容認に反対するなどあり得ない、と6月5日の時点で乙骨氏は断言しているのだ。 解釈改憲をめぐるその後の展開は、まさしく乙骨氏の言う通りの展開になった。 だから、このまま行けば次は創価学会・公明党は次は沖縄を裏切る事になる。 11月の沖縄知事選は辺野移転問題に直結した戦後最大の知事選である。 おりしも辺野古移転容認の仲井真知事が三選に前向きであると意思表示し、自民党県連も仲井真知事の擁立を決めたという(7月8日各紙)。 しかし辺野古移転に反対の公明党県連は仲井真氏の支持には反対しているという。 果たして創価学会・公明党は辺野古移転に反対の候補者に最後までこだわるのか。 私の結論はこうである。 たとえ公明党がどのような候補者を支持しようと、その候補者は最後は辺野古移転を容認することは間違いない。 なぜならば、いまや安倍政権は憲法9条よりも対米従属を選んだ。 だから辺野古移転はもはや既定路線だ。 辺野古移転を中止して米国を失望させるシナリオは安倍首相にはない。 だからその安倍自民党と選挙協力で一致している創価学会・公明党が、辺野古移転反対を貫くことはあり得ない。 すなわち沖縄知事選で誰が候補者になろうとも、創価学会は辺野古移転を最後まで阻止することにはならないのである。 11月の沖縄知事選で、創価学会・公明党は今度は辺野古移転反対の沖縄と護憲派の国民の声を裏切る事になる(了) ──────────────────────────────── 購読・配信・課金などのお問合せやトラブルは、 メルマガ配信会社フーミー info@foomii.com までご連絡ください。 ──────────────────────────────── 編集・発行:天木直人 ウェブサイト:http://www.amakiblog.com/ 登録/配信中止はこちら:https://foomii.com/mypage/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
天木直人のメールマガジン ― 反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説
天木直人(元外交官・作家)