Foomii(フーミー)

天木直人のメールマガジン ― 反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説

天木直人(元外交官・作家)

天木直人

萩生田失言の本当の深刻さ
無料記事

□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■  天木直人のメールマガジン2014年3月25日第256号 ■     =========================================================     萩生田失言の本当の深刻さ          =========================================================  安倍首相の側近議員はどうしてこうも愚かな者ばかりなのか。  そのバカ議員の一人である萩生田光一議員がまたとんでもない失言をしでかした。  3月23日朝のフジテレビの番組で河野談話に関し、「新たな事実が出てくれば新しい談話を発表すればいい。(安倍首相も)否定していない」と話したのだ。  やっとのことで実現した日米韓首脳会談の直前というタイミングの悪さだ。  当然のことながら韓国政府は反発した。  一番驚き、怒ったのは菅官房長官だ。  3月24日の記者会見で慌ててこれを否定した。  「河野談話の見直しはしないと首相が明言している。検証はするが、見直しに及ぶことはあり得ない」と。  しかし萩生田失言の本当の深刻さは「河野談話見直し否定」の否定ではない。  萩生田失言の本当の深刻さは、「終戦70周年に当たる来年に安倍首相は新たな政治談話を発表する」と発言したことだ。  なぜこの萩生田発言がそれほど深刻なのか。  それは、来年2015年は中国にとっては日本に勝利した日でもある。  いや、中国だけではなく米国を含む連合国の対日勝利70周年記念日だ。  だからこそ習近平の中国は、来年は対日勝利70周年を盛大に祝って、安倍首相の歴史認識の誤りを、世界に知らしめようと手ぐすねを引いて待っている。  来年は日韓関係など吹っ飛んでしまうほど安倍首相にとって中国との関係が困難な年になる。  そんな時に安倍首相がどのような政治談話を出そうとも中国に攻め込まれる。  だからこそ菅官房長官は、記者が萩生田議員が言っているのは河野談話の見直しだけではない、あらたな政治談話を出すと言っているがこれについてはどうか、という質問に対し、「それも含めて政治談話を出すことはない」と気色ばんで否定したのだ。  しかし2015年に新しい政治談話を出すと最初に言い出したのは菅官房長官だった。  これは菅官房長官の河野談話見直し問題に関する過去の菅官房長官の発言の迷走を調べてみればわかることだ。  それを全面的に軌道修正したのだ。  すなわち安倍政権が歴史認識問題を封印したということだ。  メディアが国民に知らせるべきはこの事である。  萩生田失言の本当の深刻さは、はからずも政治談話のさえも出さないという菅官房長官の発言を引き出したことである(了) ──────────────────────────────── 購読・配信・課金などのお問合せやトラブルは、 メルマガ配信会社フーミー info@foomii.com までご連絡ください。 ──────────────────────────────── 編集・発行:天木直人 ウェブサイト:http://www.amakiblog.com/ 登録/配信中止はこちら:https://foomii.com/mypage/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

今月発行済みのマガジン

ここ半年のバックナンバー

2025年のバックナンバー

2024年のバックナンバー

2023年のバックナンバー

2022年のバックナンバー

2021年のバックナンバー

2020年のバックナンバー

2019年のバックナンバー

2018年のバックナンバー

2017年のバックナンバー

2016年のバックナンバー

2015年のバックナンバー

2014年のバックナンバー

2013年のバックナンバー

2012年のバックナンバー

2011年のバックナンバー

2010年のバックナンバー

2009年のバックナンバー

このマガジンを読んでいる人はこんな本をチェックしています

月途中からのご利用について

月途中からサービス利用を開始された場合も、その月に配信されたウェブマガジンのすべての記事を読むことができます。2025年9月19日に利用を開始した場合、2025年9月1日~19日に配信されたウェブマガジンが届きます。

利用開始月(今月/来月)について

利用開始月を選択することができます。「今月」を選択した場合、月の途中でもすぐに利用を開始することができます。「来月」を選択した場合、2025年10月1日から利用を開始することができます。

お支払方法

クレジットカード、銀行振込、コンビニ決済、d払い、auかんたん決済、ソフトバンクまとめて支払いをご利用いただけます。

クレジットカードでの購読の場合、次のカードブランドが利用できます。

VISA Master JCB AMEX

キャリア決済での購読の場合、次のサービスが利用できます。

docomo au softbank

銀行振込での購読の場合、振込先(弊社口座)は以下の銀行になります。

ゆうちょ銀行 楽天銀行

解約について

クレジットカード決済によるご利用の場合、解約申請をされるまで、継続してサービスをご利用いただくことができます。ご利用は月単位となり、解約申請をした月の末日にて解約となります。解約申請は、マイページからお申し込みください。

銀行振込、コンビニ決済等の前払いによるご利用の場合、お申し込みいただいた利用期間の最終日をもって解約となります。利用期間を延長することにより、継続してサービスを利用することができます。

購読する