□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン2014年3月26日第257号 ■ ========================================================= 国際政治の潮流の大激動と沈み行く日本 ========================================================= 想定していた通り、いやそれ以上の、最悪の安倍外遊だった。 そしてそれを報じない日本のメディアの責任放棄も想定していた通りだ。 最大の関心事であった日米韓首脳会談については、きょう3月26日の朝刊に間に合わなかったとみえて詳細な報道はないが、テレビの速報で十分だ。 米国大使館の中で行われた会談は、韓国語で冒頭あいさつをして心にもない日韓友好を演じて見せる安倍首相の姿に象徴されていた。 これがすべてを物語っている。それほど不毛な首脳会談だったということだ。 しかし、このブログで書くことは安倍外交を非難するようなケチな事にとどまらない。 今度の核・安保サミットの場で我々が見せつけられたものは、国際政治の潮流の大激動でなすすべなく沈みゆく日本の姿だ。 米欧はサミットからロシアを排除する事を決めた。 予定したソチG8のかわりにEU本部のあるブリュッセルでG7を開催することを宣言した。 報道されていたよりも迅速で、衝撃的な決定だ。 この決定に対しロシアはなすすべはない。 開きたくなければ開かなければいい。 G7はフォーラムの一つでしかない。 自らの存在価値を示す国際政治・経済の場がほかにもある。 などと強がりを言うしかなかった。 その一つとして挙げたのが国連安保理事会であったことは象徴的だ。 しかしもはやその国連安保理事会そのものが解体していくかもしれない。 それに代わるものがGゼロ時代の混沌なのか、米中二大体制の始まりなのか、それさえもわからない。 しかしはっきりしたことは中国がロシアへの制裁に参加しないと明言し、それにもかかわらず米国と欧州はその中国との関係を重視せざるを得なかったいという国際政治の現実である。 その一方で日本はあっさりとプーチンを切り捨て、欧米主導のG7に従属する方向で舵を切るしかなすすべがなかったという現実である。 国際政治の大激動の幕開けと、その激流に沈みゆく日本。 その深刻な現実から目をそらせ国民に真実を知らせようとしないこの国のメディア。 今度の核・安保サミットが教えてくれたのはまさしくその事である(了) ──────────────────────────────── 購読・配信・課金などのお問合せやトラブルは、 メルマガ配信会社フーミー info@foomii.com までご連絡ください。 ──────────────────────────────── 編集・発行:天木直人 ウェブサイト:http://www.amakiblog.com/ 登録/配信中止はこちら:https://foomii.com/mypage/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
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