□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン2014年3月23日第253号 ■ ========================================================= 安倍政権の帰趨がわかる内閣改造人事 ========================================================= 国会の閉会後は第二次安倍内閣が誕生することが当然視されている。 しかしこの内閣改造に疑問を呈しているのが飯島勲内閣参与である。 発売中の週刊文春3月27日号の自らのコラム「飯島勲の激辛インテリジェンス」で書いている。 いまの内閣で十分うまくやっている時に内閣改造をすることはリスクが多いと。 それでももはや口に出した以上改造しなければならない。進も地獄、退くも地獄だと。 私もそう思う。 しかし私がそう思う理由は飯島氏とは違う。 飯島氏は今で十分うまく行っているのに改造に失敗して墓穴を掘る愚を犯すなと言っているのだ。 私は安倍政権が第二次改造内閣でその右翼的、タカ派的路線を修正しない限り政権は危なくなると言っているのだ。 私にとっての今度の内閣改造人事の最大の見どころは、安倍首相が自らの思いをさらに強化しようとするのか、それとも軌道修正してバランスをとるか、どちらを選ぶ人事を行うかである。 具体的には歴史認識や改憲路線を見直す方向に進むか、それとも突っ走るかである。 安倍首相の最近の一連の舞い上がった言動と、野党不在の一強多弱の政治状況を見ていると危険な方向に突っ走る気がする。 総裁選を戦った相手に敬意を表して使った石原や石破はまるで役に立っていない。 集団的自衛権行使容認に舵を切ってすり寄る渡辺喜美はもはや安倍の忠実な子分だ。 前者は切られ、後者は入る。 そう思っていたらきょう3月23日の読売新聞が書いた。 古賀誠元幹事長が最近やたらに安倍首相の改憲前のめりを批判していることから、彼が名誉会長をしている岸田派(宏池会)がほされるのではないかと同会派の連中が心配しているという。岸田派議員の筆頭は岸田外相や小野寺防衛相である。 これらの政治家は毒にも薬にもならない役立たずの政治家たちばかりだから更迭されても閣内に入ってもどうでもいいことだ。 私が注目しているのは、いわゆるお友達と言われる極右の政治家たちが安倍第二次内閣でどこまで重用されるかだ。 具体的には閣内では稲田、新藤、下村、古屋などであり党三役では高市早苗政調会長らだ。 大臣のほかに副大臣、政務官もある。 できるだけ多くの子分を大臣や重職につけないと不満が出るから、第一次内閣の多くは交代させられるだろうが、その後もまたお友達の右翼議員を重用するようだと、いよいよ安倍政権は本気だということだ。 しかし、その時は、安倍政権はますます世界から孤立する。 日本は大変な事になる。 私の言う「進も地獄、退くも地獄」という意味はそういう事である。 すっかり舞い上がってしまった安倍首相は右翼路線を突っ走ることになるだろう。 それに歯止めをかける勢力は与野党の中に見当たらない(了) ──────────────────────────────── 購読・配信・課金などのお問合せやトラブルは、 メルマガ配信会社フーミー info@foomii.com までご連絡ください。 ──────────────────────────────── 編集・発行:天木直人 ウェブサイト:http://www.amakiblog.com/ 登録/配信中止はこちら:https://foomii.com/mypage/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
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