□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン2014年3月14日第233号 ■ ========================================================= 八百長芝居を持ち掛けるために訪韓した斎木外務次官 ========================================================= 安倍首相がきのうの参院予算委員会であらためて河野談話の見直しを否定した。 すでに何度もそう言ってきたではないか。 なぜ同じことを何度も言うのだろう。 そう誰もが思う。 しかし、その日の安倍首相の国会答弁は、これまでの見直し否定発言とは違った特別の意味を持っていたのだ。 そのことに気づいた国民は果たしてどれほどいただろう。 その答えを今朝3月15日早朝(午前6時)のNHKニュースが見事に教えてくれた。 外務省は事前に韓国政府と米国政府の双方に、事前にわざわざ安倍首相の国会答弁に注目してもらいたい、と通報していたというのだ。 これは何を意味するのか。 賢明な読者ならもうおわかりだろう。 韓国政府に対してこうメッセージを送ったのだ。 安倍首相はこの通り歴史認識で譲歩を示したから、今度は韓国の番だ。日韓首脳会談に応じてほしいと。 斎木外務次官の訪韓はこの八百長芝居のシナリオを持ち掛けに行ったのだ。 ところが韓国外務省に話を持ち掛けることは出来たが、韓国大統領府関係者と会うことはかなわなかった。 帰国後斎木次官は安倍首相と相談し、ぎりぎりの譲歩案として河野談話の見直しを国会で明確に否定することで朴大統領にメッセージを送ろうとしたのだ。 同時に米国政府に対してこうメッセージを発したのだ。 安倍首相はこの通り精いっぱいの外交努力をしているから、今度は米国の番だ。米国から朴韓国大統領に対しもっと強く日米韓首脳会談に応じるように強く働きかけてほしいと。 こんな安っぽいシナリオがうまく行けばお笑いだ。 安倍首相やその取り巻きは自らの歴史認識を変えるつもりはまったくない。 それどころか河野談話はウソだと今でも言い張っている。 そんな見せかけの河野談話見直し封印で朴大統領が安倍首相との首脳会談に応じるはずがない。 たとえ無理して実現しても、その後の日韓関係がうまく行くはずがない。 米国の強引な引尾合わせで、オランダで日米韓三か国の首脳会談が実現するなら、安倍首相も朴大統領も米国のいう事には逆らえないただの対米従属の似たもの政治家同士でしかないということだ。 それにしても、安倍政権も外務官僚もどこまで外交を貶めるつもりだろうか。 それにしてもこのようなニュースを平気で流すNHKはどこまで安倍政権の御用報道に成り下がったのか(了) ──────────────────────────────── 購読・配信・課金などのお問合せやトラブルは、 メルマガ配信会社フーミー info@foomii.com までご連絡ください。 ──────────────────────────────── 編集・発行:天木直人 ウェブサイト:http://www.amakiblog.com/ 登録/配信中止はこちら:https://foomii.com/mypage/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
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