□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン2014年3月14日第232号 ■ ========================================================= 河野談話は見直さないが作成過程は検証するという矛盾 ========================================================= あげた拳の落としどころに苦慮しているとはこのことだ。 韓国外務省の報道官は13日の記者会見で、菅官房長官の矛盾した発言は即刻中断するよう求めたという(3月14日朝日)。 河野談話を見直さないのならなぜ検証にこだわるのかというわけだ。 その通りだ。 何のために検証するのか。 検証してもなぜそれを公表しないのか。 驚くべき自己矛盾だ。 その一方で3月12日の産経新聞はその社説でこう書いている。 菅官房長官は10日の記者会見で河野談話見直しはしないものの、検証については「きちんと行っていく」とした。見直さないなら、なんのために検証を行うのか。批判をかわすために形式的に検証を行うだけではないのか。見直しはしないというはじめに結論ありきでは納得できない、と。 これもその通りである。 韓国側からも、国内の見直し論者からも、まったく逆の立場で批判される菅官房長官の発言は、まさしく安倍政権の迷走を物語っている。 産経にそそのかされて石原元官房副長官に国会証言をさせた時点では間違いなく河野談話を見直すことにしていた。 しかし米国に反対されてあっさり見直しを中止した。 その時点で検証はもはや無意味になったのだ。 いまさら止めたとは言えない。 あげた拳の落としどころがなくなったのだ。 無駄な検証をさせられる官僚はたまったものではないだろう(了) ──────────────────────────────── 購読・配信・課金などのお問合せやトラブルは、 メルマガ配信会社フーミー info@foomii.com までご連絡ください。 ──────────────────────────────── 編集・発行:天木直人 ウェブサイト:http://www.amakiblog.com/ 登録/配信中止はこちら:https://foomii.com/mypage/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
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