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天木直人のメールマガジン ― 反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説

天木直人(元外交官・作家)

天木直人

3・11は被災者の悲しみと怒りを共有する日にすべきだ
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□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■  天木直人のメールマガジン2014年3月11日第225号 ■     =========================================================     3・11は被災者の悲しみと怒りを共有する日にすべきだ      =========================================================  私が住んでいる栃木県那須塩原は、津波被害こそ無縁であったが、福島原発事故による放射能汚染のホットスポットだ。  毎時0.3マイクロシーベルト前後の数値は三年前とほとんど変わらない。  いまごろになって市当局の除染作業が我が家にも及んだが、まわりのごみを庭に大きな穴を掘って埋めて終わりという半日作業で終わった。  津波被害地の住民や福島原発事故から避難を余儀なくされている福島住民とは比べるべくもないが、それでも3・11の被害者のはしくれだ。  それに免じて私はこう声を上げたい。  3・11は被災民すべてが救済される時まで、被災民の苦しみ、悲しみと、怒りに思いをはせ、その苦しみ、悲しみ、怒りを共有する日にしなければいけないと。  私は3・11直後に書き続けた。  今度の大震災からの復興は、これまでの支配体制にゆだる限りは成し遂げられないと。  この不幸をきっかけに、どうにもならない日本の権力構造を変えなければいけないと。  あれから三年、復興が進まないことはその通りだったが、旧来の支配体制、権力構造は微動だにしなかった。  敗戦後もなお戦前の支配体制がそのまま戦後に居座ったこととまったく同じだ。  この国の政治家と官僚による支配体制は、これだけの大震災と未曾有の原発事故が起きたと言うのに、無策のまま権力の座にあぐらをかいて恬として恥じない。  それどころか復興増税まで企ててそれを使いきれず、無駄遣いする始末だ。  3年たってもあのときのままの生活を強いられている人たちや、被ばくの不安に苦しんでいる人たちの悲しみと怒りはいかばかりであろうか。  政治家と官僚の責任は大きい。  なかんずく安倍政権の責任は大きい。  民主党の失政を目の当たりにし、その反動で絶対多数を手にし、その気になれば何でもできる強い政権を手にしておきながら、1年3か月以上たっても何一つまともな復興策を講じられない。  福島原発事故に至っては、汚染水垂れ流しのままに原発再稼働を言い出す始末だ。  漫才のセリフではないけれど、いま怒らなかったら怒る時はない。  3・11を追悼や絆の日に終わらせてはいけない。  被災民や被ばく民の苦しみ、悲しみと怒りを、震災を免れた全国の国民がひとしく共有する日にし続けなければいけないと思う(了) ──────────────────────────────── 購読・配信・課金などのお問合せやトラブルは、 メルマガ配信会社フーミー info@foomii.com までご連絡ください。 ──────────────────────────────── 編集・発行:天木直人 ウェブサイト:http://www.amakiblog.com/ 登録/配信中止はこちら:https://foomii.com/mypage/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

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