□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン2014年3月10日第223号 ■ ========================================================= 破綻した安倍首相の「価値観外交」と「地球儀俯瞰外交」 ========================================================= 安倍首相が唱えて来た「価値観外交」は靖国参拝とウクライナ問題で見事に破たんした。 「価値観外交」が完全に破たんした事はもはや誰も否定できないだろう。 なにしろ米国がつくった戦後レジームの否定を公言し、米国が決して許さないA級戦犯を「尊崇」して、それが合祀されている靖国神社参拝を米国の命令に背いて強行したのだ。 おまけにウクライナ問題について米国主導の欧米の結束を乱してまでも、独裁者プーチンのロシアへ配慮しようとした。 民主主義の価値観を最もよく共有している米国との関係を重視するのが「価値観外交」であると言ってきたのだから、これはもう完全な「価値観外交」の破たんである。 そう思っていたら、もう一つの安倍外交のキャッチフレーズである「地球儀俯瞰外交」について、きょう3月10日の日経新聞が「核心」というコラムで痛烈に批判していた。 米国が世界の警察官を降りると言い出した今の国際政治はさながら「無重力状態」だ。そんな世界を飛び歩いてどのような外交ができるというのか、と次のようにその記事をしめくくっている。 「安倍晋三首相は『地球儀を俯瞰する外交』を掲げる。その地球儀が無力状態になったとすれば・・・功を求める前に深手を負わぬ細心な手綱さばきが求められる」と。 「価値観外交」はおろか「地球儀俯瞰外交」もまた破たんしているということだ。 「価値観外交」といい、「地球儀俯瞰外交」といい、安倍首相が自慢してきた安倍外交の二大柱である。 それが破綻したのだ。 安倍外交は見事に失敗に終わったということである(了) ──────────────────────────────── 購読・配信・課金などのお問合せやトラブルは、 メルマガ配信会社フーミー info@foomii.com までご連絡ください。 ──────────────────────────────── 編集・発行:天木直人 ウェブサイト:http://www.amakiblog.com/ 登録/配信中止はこちら:https://foomii.com/mypage/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
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