□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン2013年3月25日第211号 ■ ============================================================= 嘉手納基地以南の米軍施設・区域返還はめくらましである(続) ============================================================== 驚いた。 きのう24日のメルマガ第209号で読売新聞のスクープ記事を引用して書いたばかりだ。 嘉手納以南の米軍施設返還は辺野古移転強行へのめくらましである、と。 見ているがいい。この問題は大きなニュースとなってメディアで取り上げられる時が来る、と。 それからわずか一日もたたないのに、安倍首相は視察先の福島で表明した。沖縄の負担を軽減させていくためにも、嘉手納基地以南の返還を明示できるように米側と交渉している、と。 小野寺防衛相は24日のNHK番組で述べた。沖縄が返して欲しいという地域も含まれるので、基地負担軽減につながる、と。 そしてきょう25日の各紙が一斉にこれを報じている。 あまりにも性急過ぎる。 問題は、こんな見え透いた芝居を批判するメディアが皆無であるということだ。 嘉手納基地以南の米軍施設の返還は前から決まっていた話だ。 日本に譲歩したのではない。不要になったから米国が返還してもいいと決めている施設だ。 その一方で辺野古には日本政府の財政負担で大規模で最新式の米軍飛行場が作られる。 米軍基地の強化である。 辺野古に移転すれば確かに普天間基地の固定化は避けられる。 しかしそのかわりに沖縄の米軍基地が強化され、固定化されるのだ。 沖縄の負担は増加するのである。 メディアは完全に政府と示し合わせて辺野古移転強行の環境づくりに加担している。 辺野古強行移転に対する国民的な一大反対運動を起こさなければいけない。 そしてそれは安保闘争や成田闘争のようなイデオロギー闘争ではなく、脱原発を求める国会前の反対意志表明運動のように、沖縄県民に対する差別、人権無視の痛みを分かち合う人道的な反対運動にならなければいけない。 問われているのはこの国の国民の倫理である(了) ──────────────────────────────── 購読・配信・課金などのお問合せやトラブルは、 メルマガ配信会社フーミー info@foomii.com までご連絡ください。 ──────────────────────────────── 編集・発行:天木直人 ウェブサイト:http://www.amakiblog.com/ 登録/配信中止はこちら:https://foomii.com/mypage/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
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