□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン2013年2月17日第122号 ■ ============================================================== これが米国と北朝鮮の関係の現実であり日米同盟関係の現実である ============================================================== 知らぬがほとけという言葉がある。 英語流で言えば無知ほど幸せな事はないということだ。 個人的にはそれでもいいのかもしれない。 しかしこれが国家間の話だとそうは行かない。国民全体の生活の関わることだからである。 北朝鮮の核実験で大騒ぎをしていた2月15日のメディアの中で朝日新聞に小さな記事だったが驚くべきスクープ記事を見つけた。 読者の何人からかもそれを指摘する投稿をもらった。 それは牧野愛博という記者の署名入りの要旨次のような記事である。 すなわち日米韓の政府関係者らが明らかにしたところによれば、2011年11月から2012年8月にかけて少なくとも3回、米政府高官と北朝鮮高官が平壌で極秘裏に接触していたという。 2011年11月にはグアムの米空軍基地を出発した米軍機が横田基地でブルドーザーなどの重機を積み込み平壌に向かったという。 2012年の4月と8月には米国家安全保障会議のセイラー朝鮮部長や国家情報長官室のデトラニ北朝鮮担当主任らを搭乗させた米軍機がグアム基地と平壌間を往復し、そんな米国の担当部長や担当主任に、北朝鮮側は金正恩の後ろ盾であるといわれる張成沢国防副委員長が面会していたというのだ。 私が驚いたのはそれを知った日本政府が米国側に説明を求めたところ、米国は「インテリジェンス(諜報)の問題」として不快感を表明し、米国務省は日本外務省に「これ以上の問い合わせは日米二国間関係を損ねる」と警告したという。 日本政府関係者は自嘲気味に話したと言う。「日本が知らない米朝の秘密なんて、たくさんあるはずだ」と。 これが米国と北朝鮮の関係の現実である。 価値観を最もよく共有する日米同盟関係の実態はこの程度なのだ。 北朝鮮の核実験強行は米国の仕組んだ芝居ではないか。 ある日突然米朝国交樹立の電撃発表があるのではないか。 そんな冗談もいいたくなる。 私が残念でならないのは、この驚くべき記事を掲載した朝日が、それでも日米同盟の重要性を唱えていることだ。 野党第一党の民主党がやっとまとまったらしい民主党綱領で「日米同盟の深化」を高らかに掲げていることだ。 テレビの解説者たちは、保守も革新もだれも日米関係の限界に触れようとはしない。 なんとしても新しい政党を立ち上げたい。 そして新しいメディアをつくりたい(了)。 ──────────────────────────────── 購読・配信・課金などのお問合せやトラブルは、 メルマガ配信会社フーミー info@foomii.com までご連絡ください。 ──────────────────────────────── 編集・発行:天木直人 ウェブサイト:http://www.amakiblog.com/ 登録/配信中止はこちら:https://foomii.com/mypage/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
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