□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン2013年1月31日第83号 ■ ============================================================== 「オスプレイは災害復興に役立つ」という屁理屈 ============================================================== 1月28日に沖縄県の市長村長や沖縄県選出議員らが党派を超えてオスプレイ配備撤回の建白書を安倍首相に提出したという。 その先頭に立ったのはかつては普天間飛行場の辺野古移転を容認したほどの保守系那覇市長であるという。その市長が「子や孫のためすべてを乗り越えた」と言ってオスプレイ配備反対に立ち上がる(1月29日毎日新聞)。 それほど政府のオスプレイ強行配備は理不尽だということだ。 そんなオスプレイ反対の高まりの中で1月27日の毎日新聞は「発言」というコラムでクレイグ・ティンバーレイク在沖縄第3海兵遠征軍副司令官なる者の寄稿を掲載していた。 その寄稿の趣旨は一言で言えば次のとおりだ。 すなわち従来より多くの人員と大量の貨物を、より早く、より遠くへ運べるオスプレイはもし3・11の災害に使われていたなら大いに貢献できたに違いない。同規模の地震の起こる確率の高い日本でオスプレイは日本支援のために待機している。日本もオスプレイの長所とユニークな性能を理解し、オスプレイを自衛隊の装備に加える日が来ると信じている・・・ とんでもない屁理屈だ。 オスプレイは戦闘用の輸送機だ。だからこそ敵の攻撃をかわすために危険をおかしてまで超低空飛行をし、そのための訓練を常時重ねなければならない。 そんな戦闘用の輸送機をよりによって人命を救うための輸送に使えるといって宣伝する。 そんな宣伝をしなければならないほど日米両政府は追い込まれているということだ。 しかし私はこの見え透いた屁理屈を寄稿していたクレイグ・ティンバーレイクという海兵隊副司令官を非難するつもりもない。 こんな寄稿を命じた米海兵隊の幹部、いや米国政府こそ非難されるべきだ。 そしてこのような寄稿を掲載した毎日新聞の無神経さはジャーナリズム精神に背くものである (了)。 ──────────────────────────────── 購読・配信・課金などのお問合せやトラブルは、 メルマガ配信会社フーミー info@foomii.com までご連絡ください。 ──────────────────────────────── 編集・発行:天木直人 ウェブサイト:http://www.amakiblog.com/ 登録/配信中止はこちら:https://foomii.com/mypage/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
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