□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン2012年10月5日第745号 ■ ============================================================== 「法の支配」を言うなら野田首相はオスプレイ配備を拒否せよ ============================================================== オスプレイに関する記事が見られない日はない。そんな日本になって しまった。 そしてそれは一時的な現象ではない。 オスプレイが日本国内にとどまる限り続く。 なぜならばオスプレイが動くたびに事故が起こる不安がついて回る からだ。 その不安のために住民の抵抗が続くからだ。 そしてその住民の反対を抑えようとするために政府や外務・防衛省 は不誠実とウソを繰り返さざるを得ないからだ。 メディアはそれらの動きを書かざるを得ないからだ。 オスプレイ配備の問題は山ほどあるが、その中でも野田首相にとって 深刻なのは、それが「法の支配」の否定であるという致命的問題を抱え ていることだ。 その事を見事に解説してくれる投稿を見つけた。 オスプレイの問題に関して我々が思いをはせる時は必ずこの原点に 立ち返って議論すればいいだけの話だ。 野田首相は反論できないだろう。 野田首相はオスプレイを受け入れた時点で取り返しのつかない大きな 誤りを犯したということだ。 きょう10月5日の朝日新聞「声」欄に兵庫県在住の73歳の 弁護士が要旨次のような投稿を寄せていた。 すなわち、野田首相は先日の国連演説で法の支配」の重要性を 世界に訴えたが、オスプレイの配備こそ「法の支配」違反だ。 オスプレイ配備は「基地使用の許可」に関する日米安保条約第6条 が基準となる。 そして日米安保条約6条については当時の岸首相・ハーター米国務長官 の交換公文で米軍の「装備における重要な変更」は事前協議の対象となる 事が合意されている。ここまではすでに明らかにされている。 ところが「重要な変更」とは何かについては長い間国民は知らされなかっ た。 それがやっと最近藤山外相・マッカーサー米駐日大使間で核兵器及び 中・長距離ミサイルの持ち込みなどと合意されていると説明され始めた。 しかしこの藤山・マッカーサー合意こそ国民にずっと隠されてきた 密約だったのだ。 野田首相はこの密約を盾にオスプレイの導入は「装備の重要な変更」 に含まれないから「事前協議」の対象ではないと強弁する。 これは「法の支配」ではなく、「密約」の支配である。 すなわちオスプレイの配備は憲法の侵害(第13条に定める住民の 生命・自由・違反)につながるのみならず、今後も密約によって国民の権利 が脅かされる事を認めることである、と。 これほど明瞭かつ論理的な「法の支配」違反の説明はない。 一つの投稿で、政府・官僚の詭弁を打ち砕くことができるのだ。 大手新聞が書けなかった解説ができるのだ。 国民の知恵を結集すればこの国を変えることが出来るということである。 了 foomiiからのお知らせ。 9月29日にライブ配信した「サタデーナイトライブ 天木×植草の時 事対談」アーカイブ動画の販売を開始しましたので以下のとおり 案内します。見逃された方は是非ご覧ください。 サタデーナイトライブ 天木×植草の時事対談 尖閣問題をめぐる東アジアの緊張と今後の政局(本編:約89分) http://foomii.com/00057/2012100118000012061 【販売価格:315円(税込)】 ダイジェスト版はこちら ⇒ http://goo.gl/frnmQ ──────────────────────────────── 購読・配信・課金などのお問合せやトラブルは、 メルマガ配信会社フーミー info@foomii.com までご連絡ください。 ──────────────────────────────── 編集・発行:天木直人 ウェブサイト:http://www.amakiblog.com/ 登録/配信中止はこちら:https://foomii.com/mypage/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
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