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天木直人のメールマガジン ― 反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説

天木直人(元外交官・作家)

天木直人

栃木の被曝量は「障害が出るレベルではない」という公式発表
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□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン2012年6月4日第432号 ■   ==============================================================  栃木の被曝量は「障害が出るレベルではない」という公式発表  ==============================================================  政局やら国際情勢やらとこのメルマガの話題はあちこち飛ぶが 今度は放射線被曝問題だ。  しかしこれもいまの政治にこよなく関係あるテーマである。  さる6月2日に栃木県庁で栃木県が設置した「放射線による健康 影響に関する有識者会議」なるものの発表が県庁で行われ、それが 主要各紙の地方版に一斉に報じられた。  栃木県の読者でなければおよそその存在を知らされずに終わって しまうだろうからこの機会に紹介させていただきたい。  その発表はひとことでいえば栃木県の被曝量は「県民に将来、健康 障害が起きるという結論には至らない」というものだ。  最終報告書が近く福田富一栃木県知事に提出されるという。  私が驚いたのは、那須塩原市や日光市など計10市町村を対象にした その調査で一番放射線量が高かったのが那須塩原市となっていることだ。  ちなみにその日の放射線量は毎時0.588マイクロシーベルトと なっている。  私が毎日測定している数値と同じレベルでありごまかしてるようには 思えない。  しかし、私が驚いたのは、この数字を公表しておきながら、「健康へ の影響を懸念する状況ではない」と発表していることだ。  新聞報道によれば調査方法は幼稚園児から中学生(3-15歳)の約 3700人を対象に、約2ヶ月にわたってガイガーカウンターを身につけ 測った結果、那須塩原市の3人の被曝量は年間で換算すると最大3・9 ミリ・シーベルト。しかしこれは健康への懸念は不要だというのだ。  あくまでも新聞報道である報告書を確認したわけではないがが、どの 新聞も同様に書いてる。  しかし私の手元にある5月26日の東京新聞によれば、ロシアで制定さ れた「チェルノブイリ法」によれば、年間5ミリシーベルト以上の区域は 「移住義務ゾーン」、1-5ミリシーベルトの区域は「移住権利ゾーン」 と設定されているという。  その法律の制定に尽力したロシアの科学技術者アレクサンドル・ベリ キン氏が市民団体の招きで来日し、講演で語っている。  そういえばこの有識者会議の座長は国際医療福祉大学病院の鈴木元と いうクリニック院長である。  国際医療福祉大学病院は高収益をあげている東京の病院でメディアや 官僚OBなどをどんどんと受け入れて事業拡大を図っている病院だ。  私の家の裏にも国際医療福祉大学病院の一つがあって世話になっている から批判したくはないが、結論は最初から「被曝は心配するにはおよば ない」ということになっているのだろう。  それに異議を挟む余地は住民にはない。  これが現実だ。    放射線被曝に知見のある読者の意見をお聞かせ願いたい。                               了 ──────────────────────────────── 購読・配信・課金などのお問合せやトラブルは、 メルマガ配信会社フーミー info@foomii.com までご連絡ください。 ──────────────────────────────── 編集・発行:天木直人 ウェブサイト:http://www.amakiblog.com/ 登録/配信中止はこちら:https://foomii.com/mypage/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

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