□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン2012年6月2日第422号 ■ ============================================================== 脱原発を唱える者が政権を握ることになる ============================================================== 今朝(6月2日)の午前5時45分から始まったみのもんたの「サタデ ーずばッと」の冒頭において、野田首相の大飯原発再稼動の決断に関する 驚くべきやりとりが放映された。 すなわち、みのもんたが「民主党は党として原発再稼動を決めたのですか」 と質したのに対し、山井和則(やまのいかずのり)議員がはっきりとこう答 えたのだ。 「党としては何も決めていません。野田首相らの判断です」と。 これだけでも驚きなのに、私がもっと驚いたのは、その言葉にすかさず 応えたみのもんたの次の言葉だ。 「野田首相の判断なんて屁でもない」、と。 このやり取りは日本国民全員が知らなければならない。 見逃した国民のために誰かがユーチューブに流して繰り返し、繰り返し 再現されなければならない。 今度の野田首相の大飯原発再稼動の決断は、3・11によってもたらさ れた原発事故の後の原発政策に対する最初で、最大の政治決断である。 それによって今後の原発再稼動が決まる。 今後の原発政策が決まる。 つまり3・11以後もまた原発が継続されるということだ。 このような国の命運を握る大きな政治決断を、政権政党が、政党とし ての決断ではなく、野田首相と、その背後にいる仙谷由人という政治家に よって下されていいのか。 そうではないだろう。 あの消費税増税でさえ、いくら党内で強行採決したとはいえ、曲がりなり にも党の決定としての手続きを踏んだ。 消費税増税などよりもはるかに重要で深刻な原発政策の決定が、一握り の政治家によって決められるのだ。 それだけでも驚きであるのに、その決断をニュースキャスターが「屁でも ない」と切り捨てたのである。 屁でもない決断がこの国の決断になるのだ。 テレ朝の古館一郎は、すでにはっきりと大飯原発再稼動決定を批判する 評論を繰り返している。 これを要するに多くの国民は大飯原発再稼動は強引だと思っているのだ。 それどころか国民の大半は、できれば日本と言う国は原発がなくても やっていける国になって欲しいと思っているのだ。 そしてその流れは日を追って強くなるだろう。 経済的にも技術的にも、原発なくして国民生活や経済活動が成り立ちうる ことはもはや証明済みだ。 よしんば最初は多くの困難がともなおうとも、必ずそれを克服して現実の ものに定着させられるが人間の叡知であることも我々は知っている。 要するに、それを実現するかしないかの意思ひとつで原発なき日本は実現 できるのである。 それが政治決断ということである。 これができる指導者が現れれば国民は間違いなくその指導者を支持する だろう。 主義主張としての脱原発、反原発を唱える者はあまたいる。 しかし、それを国策として現実に実施できそうな政治家の中で、それを 明言する者はいまだ出てきていない。 最初にそれを唱える者が勝ちだ。 橋下大阪市長ははやばやと敗北宣言をしてしまった。 残る政治家はただ一人である。 了 おしらせ 生対談を見逃された方々のために5月26日の「天木×植草の時事対談」 のアーカイブ動画販売が以下の通り開始されました。 ●サタデーナイトライブ 天木×植草の時事対談 http://foomii.com/00057/2012052815000010123 【販売価格:315円(税込)】 ダイジェスト(無料)はこちら ⇒ http://bit.ly/LuxRKE ──────────────────────────────── 購読・配信・課金などのお問合せやトラブルは、 メルマガ配信会社フーミー info@foomii.com までご連絡ください。 ──────────────────────────────── 編集・発行:天木直人 ウェブサイト:http://www.amakiblog.com/ 登録/配信中止はこちら:https://foomii.com/mypage/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
新しいコメントを追加