□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン2012年6月1日第421号 ■ ============================================================== オランド仏大統領が小沢、野田両名に教えるもの ============================================================== オランド氏が現職のサルコジ大統領を破ってフランスの新大統領になった 当時、なぜ彼のような政治家がここまでの勝利を収めることが出来たのか、 というような評論が見られた。 オランド大統領に関する次のような記事を見て納得がいく気がする。 5月29日の東京新聞の投書欄に74歳の無職の女性の次のような声が 掲載されていた。 オランド大統領は就任早々、公約どおり自らも含め全閣僚の給与三割 カットを実行した。なんというスピーディな行動力だろう。それにくらべ てわが国の政治家はどうだ・・・ 5月31日の朝日新聞は「ニュースがわからん!」というコラムで次の ような質疑・応答を掲載していた。 問い フランスの新内閣は女性が多いわね。 答え 閣僚34人の半分にあたる17人が女性だ。オランド大統領は 閣僚の男女同数を大統領選挙の公約にしていた。組閣直前の世論 調査では76%がそれを支持していた・・・ そして6月1日の毎日新聞の「記者の目」で藤田航一記者(ベルリン支局) が要旨こう書いていた。 フランスは電力供給の75%を原発でまかなう原子力大国だ。オランド 氏はそれを50%に下げ、風力など再生可能エネルギーを普及させることを 公約に掲げた。サミットで野田首相と会談したオランド大統領は再生可能 エネルギー促進などで「日仏関係を強化したい」と表明した・・・ オランド氏を首相に押し上げたのはその公約だ。 そしてオランド新大統領が国民の高い支持を得ているのはその公約を 誠実に実行する政治姿勢である。 最近の野田首相の言動を見ていると、もはや終わりのような気がする。 もしそれが事実ならば、その唯一、最大の理由は、国民との約束をあまり にも軽視したからに違いない。 その一方で、小沢一郎氏はここにきて国民との約束の大切さを強調する。 消費税増税反対について「国民の支持の理解と支持は我々にある」と繰り 返す。 それは正しい。 しかしそれを自ら宣伝するのではなく、オランド大統領を見習えばいい。 指導者は民意とともにある。 これである。 了 ──────────────────────────────── 購読・配信・課金などのお問合せやトラブルは、 メルマガ配信会社フーミー info@foomii.com までご連絡ください。 ──────────────────────────────── 編集・発行:天木直人 ウェブサイト:http://www.amakiblog.com/ 登録/配信中止はこちら:https://foomii.com/mypage/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
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