□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン2012年4月10日第292号 ■ ========================================================= 鳩山元首相はイラン訪問の真実を国民に伝える勇気を持て ======================================================== さすがは宇宙人鳩山由紀夫だ。 さすがは理想主義者鳩山由紀夫だ。 イラン訪問で勇気ある発言をしてくれた。 私がそう思ったのは朝日新聞が伝えるアフマディネジャド大統領 との次の会談要旨(大統領府サイトからの英文抄訳)を知ったからだ。 「大統領は、核兵器廃絶の必要性を強調したうえで、いかなる国も 国の意思を他国に押しつけることはできないと語った。 日本の元首相は、IAEAはイランなど一部の国に二重基準を適用 しており公正ではないと批判した」 これはイラン側の発表だ。どこまで真実を反映しているかわから ない。イラン側に都合のいい様に引用されている可能性はもちろん ある。 だからこそ鳩山元首相もまた会談模様を公表すべきなのだ。 少なくともこの発表が真実ならまったく問題はない。 米国の影響下にあるIAEAが核保有問題で二重基準を適用し、 不公正であり続けているのは周知の事実だ。 世界中の国民がそう感じていることだ。 日本の政治家も官僚もメディアも、内心ではみなそう思いつつも、 米国やイスラエルを怒らせてはいけないと、それを口に出さない だけだ。 それを鳩山元首相が言ったとすればこれこそが議員外交だ。 私も正直言ってここまで鳩山元首相が発言するとは思わなかった。 だからこそ一斉に鳩山攻撃が始まった。 4月10日の各紙は一斉に批判している。 いわく「国益損じた身勝手外交」(産経)。 いわく「『利用される』懸念的中」(朝日)。 いわく「危うい理屈で国益を損ねる愚」(読売) しかしこれら報道こそが対米従属に凝り固まった発想から 生じる批判だ。 私が残念に思うのは鳩山元首相が帰国後の記者会見でこれら 批判にひるんで、イラン側の発表は捏造であり大変遺憾だ、と 言い訳をしたことだ。 捏造かどうかは第三者が判断することだ。 あの時鳩山首相はどのような言葉を使って自らの思いをイランに 伝えようとしたのか。それに対しイラン側がどうように応じたのか。 そのやりとりを正確に国民に明らかにすればいいだけの話だ。 会談にはわが国の駐イラン大使も同席していたという。 なによりも大野元裕議員が同行していたはずだ。 いくら記録を作らない事が民主党政権の責任回避の常套手段とは 言っても、今回ばかりは会談録はあるだろう。 鳩山首相は普天間問題の迷走の愚を繰り返してはいけない。 ルーピー呼ばわりされた鳩山元首相にはもはや失うものは何もない はずだ。 イラン訪問のすべてを明らかにし、鳩山議員外交の評価を国民に 委ねるのである。 そうすれば鳩山発言を批判している者たちが逆に窮地に追い込まれる ことになるかもしれない。 真実を語る勇気を持たず、イラン訪問の評価をこのままにして置く ようでは、今度こそ鳩山元首相は本物のルーピーとなるだろう。 鳩山元首相にはまともなブレーンはいないのか。 了 ──────────────────────────────── 購読・配信・課金などのお問合せやトラブルは、 メルマガ配信会社フーミー info@foomii.com までご連絡ください ──────────────────────────────── 編集・発行:天木直人 ウェブサイト:http://www.amakiblog.com/ 登録/配信中止はこちら:https://foomii.com/mypage/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

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