□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン2011年5月30日発行 第374号 ■ =============================================================== 菅首相の唐突な新エネルギー政策発表の舞台裏を暴露したアエラ =============================================================== 今日(5月30日)発売の週刊アエラ6月6日号に、菅首相が 突然口にしたエネルギー政策のとんでもない舞台裏が暴露されている。 その記事は次のような文章ではじまっている。 「国際公約までしてしまった菅首相のエネルギー政策の転換。突然の 『宣言』は、省益拡大を狙った各省の『トンデモ提案』合戦に乗せら れた結果である・・・」 そしてその後に続く内容は、一言で言えばこうだ。すなわち環境庁の 自然エネルギー構想にとびついた菅首相を見た経産省が、エネルギー 政策を所管するのは俺達だ、ましてや三流官庁の環境省に出し抜かれる わけにはいかない、と猛烈に巻き返した。理科系を自慢する菅につけこ んで、企業と協力して様々な新エネルギー技術を吹き込む。 そんな裏事情を露ほども知らない菅首相は、「す、すごいな」を連発 し、すっかりその気になる。こなると後は一直線だ。舞い上がってしま ついにサミットで発表する。もはや官僚は当惑しつつもかしこまって 拝聴するしかない。それがいかに非現実的であっても・・・ 要約すればこれだけの話であるが、とにかくこのアエラの記事は、 まるで見て来たように詳しく書いている。読者には是非一読をお勧め する。 その舞台裏が本当かどうかはもちろん私にはわからない。しかし官僚 と首相の関係を長年見てきた私はその通りだろうと思う。 首相はいずれ変わる。ましてや菅首相など官僚はとうに見限っている。 自分たちの組織防衛さえ守ることが出来ればいいのだ。公約違反で責任 を取らされるのは首相である。官僚たちはそう思っているに違いない。 これが菅民主党の政治主導である。 こんな総理と官僚がこの国を動かしているのだ。 馬鹿を見るのはつねに国民である。 了
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