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天木直人のメールマガジン ― 反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説

天木直人(元外交官・作家)

天木直人

いまこそ政府はバイ・ジャパニーズを提唱する時だ
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□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン2011年5月12日発行 第331号 ■     ===============================================================   いまこそ政府はバイ・ジャパニーズを提唱する時だ  ===============================================================  ここにきて風評被害で輸出できなくなった農産物や酪農品の 売り込み努力を政府は加速している。  農水省は早くから大臣自ら中国に対し日本のコメなどを買って くれと頼み込んできたが、ついに日ごろ中の悪い外務省と経済 産業省が主要輸出国で安全性をアピールする説明会を開いたらし い(5月10日毎日)。  そして今日(5月12日)の各紙の報道だ。  政府は11日、130カ国の大使館を外務省迎賓館に招いて 被災地産の食材を使った料理や酒をふるまって協力を求めた。  しかし、このような政策は官僚の知恵だ。いくら買ってくれと 頼み込んでも、そう簡単に相手国は輸入しますと約束しくれない だろう。輸入したくても出来ないのだ。日本が相手国の立場に 立った場合を考えれば容易に想像できるだろう。国民を危険にさら すような事はできない。  菅首相が売り込みをした同じ5月11日に、神奈川県の茶葉から 制限規定値を上回るセシウムが検出され、県が回収した。福島原発 3号機の外海から高汚染水が漏れ出たことが確認された。不安は 簡単には払拭できない。  米国は当初から冷静に見ている。米議会付属の議会調査局が最近 とりまとめた日本大震災に関する報告書において、日本は将来農水産 の輸入量を増やす必要に迫られると言及していることがわかったと いう(4月22日毎日)。米国の食糧を売り込む絶好のチャンスだ という訳だ。  現に5月10日の産経新聞は、国産の野菜が出荷制限などで品薄と なり、3月は海外からの野菜輸入が13%増加したという。  しかしピンチはチャンスだ。発想の転換をする時だ。  いまこそ日本政府は風評被害にあって売れない農産物、海産物を 進んで国内で消費するように奨励すべきだ。  もちろん危険性のあるものを国民に食べさせろと言っているのでは ない。政府が安全だと認定したものは食べられるはずだ。それを外国 に理解させるよりも国民に理解させるほうが容易である。  国民は、それが安全なら、輸入品よりも被災地産を購入して復興支援 をしたいと考えるはずだ。頑張れ東北と叫び、絆を大切すると言って いる国民が、政府の呼びかけに協力しないはずはない。いまこそ バイ・ジャパニーズ、バイ・ヒサイチである。  それは自由化を叫ぶWTOやTPPの違反ではない。緊急事態におけ るセーフガード発動は例外として認められているし、今ははまさしく 緊急事態だ。  原発被害に同情的な世界がそれに目くじらを立てるはずはない。  なによりも消費者である国民が自発的に自国の農産品を率先して買う 事に、だれも異を唱えることは出来ない。  国内で当たり前のように皆が消費するようになれば、それが最強の 輸出振興策になる。  被災地対策だけでなく内需拡大にもなる。一石三鳥である。  日本は貿易立国の観念にとらわれて何かと言えば輸出や輸入を真っ先 に考えてしまうが、いまこそ自給自足を考えて見たらどうか。  菅首相の思いつき発言は浜岡原発廃止の後はバイ・ジャパニーズである。 ODAを餌にして買ってくれと頼むよりよほどましである。                               了                                                          

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