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天木直人のメールマガジン ― 反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説

天木直人(元外交官・作家)

天木直人

増税より原発天下り財源の取り崩しが先だ
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□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン2011年4月16日発行 第273号 ■     ===============================================================       増税より原発天下り財源の取り崩しが先だ      ===============================================================  今回の原発事故に関する報道では、東京新聞が群を抜いて 健闘している。  国民が知りたい真実を追究してそれを教えてくれている。  その事を私はメルマガで指摘してきた。  今日(4月16日)の「ニュースの追跡」もその一つだ。  大震災復興が動き出したと思ったら、とたんに復興財源 として増税が当たり前のように論じられ始めた。  未曾有の災害の負担を国民が皆で分かち合うべきは当然だ、 苦しみは一人じゃない、などという宣伝文句がこれでもかと 流される。  しかし今日の「ニュースの追跡」を読むと、そのような 情緒的な思いが吹っ飛んでしまう。  それどころかこの国のとんでもないいかさまを知って頭に 来る。  庶民に負担を求める前に原発利権にたかる天下り連中の巨額 の無駄遣いを吐き出せろ、という怒りが湧いてくる。  原子力関連の公益法財団法人に「原子力環境整備促進・資金 管理センター」(東京都中央区)というのがあるらしい。  放射線廃棄物の処理・処分に関する研究を目的に1976年 に設立された財団だ。  その団体がどのようなことをやっている組織であるのか、 そんな事は詳しく知る必要はない。  知ったところで何の意味もない。  典型的な天下り公益財団法人である事を知るだけで十分だ。  驚くのはその法人が電力会社から集めた積立金の額である。  あれやこれやで合計約3兆円もの巨額積立金が眠っていると いうのである。  自民党の河野太郎衆院議員はみずからのブログの中で、 「法律を変えればこの、積立金を福島原発の損害賠償に使うこと ができる。電気料金の値上げなどを大臣が口走る前にやれること はたくさんある」と主張しているという。  河野太郎の指摘を待つまでもない。  すべては民主党政権の政治主導の本気度にかかっているという ことだ。  この事をなぜ東京新聞以外の大手新聞やテレビの政治番組が書か ないのか、言わないのか。  もはや国民に背を向けて財務官僚と手を結んだ菅民主党政権と 大手メディアの姿がそこにある。                           了

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