□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン2011年4月7日発行 第244号 ■ =============================================================== 「トモダチ作戦」の裏で進む米軍と自衛隊の一体化 =============================================================== 「トモダチ作戦」と名づけた米軍の震災支援が「日米同盟」の 重要性を日本国民に植えつける効果を狙っていることは容易に 想像できる。 そして、たとえそうであっても、米海兵隊の支援活動は感謝して 受け入れるべきだと私はこのメルマガでも書いて来た。 しかしその背景に、米軍と自衛隊の一体化をなし崩し的に定着 させるという思惑があるとすれば話は別だ。問題は深刻だ。 4月7日の朝日新聞は「震災下の日米同盟」-「トモダチ」真価 問う と題して次のように書いていた。 米軍は横田基地に300人規模の「統合支援部隊」を新設。 そこに自衛隊もイラク派遣の指揮官をつとめた番匠幸一郎陸将補を トップとする役10人のチームを派遣した。要職の自衛隊幹部が 米軍基地に常駐するのは極めて異例。 米太平洋軍の前線司令部の役割を担う「統合支援部隊」が日本に 置かれたのもこれが初めてだ。戦闘行為の場合は「統合任務部隊」 であるが、今回は被災者救援を支援すると言う意味で「統合支援 部隊」と命名された。 日米防衛協力のためのガイドラインなどに明記される米軍と 自衛隊の共同調整機関は日米同盟の実効性を高める長年の課題 だったが、震災を機に有事並みの調整体が構築された事になる。 陸自幹部は話す。「演習では調整所をつくったがあくまでも シナリオ上の話だった。実際の任務でこれだけ大規模の調整所を 設置したのは初めて。まさに日米合同で作戦を立案している 感がある・・・」 どうやら防衛省は震災支援の裏で今までおおっぴらに出来な かった米軍と自衛隊の軍事一体化を進めているようだ。 北沢防衛大臣と防衛幹部の高笑いが聞こえるようだ。 了
新しいコメントを追加