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天木直人のメールマガジン ― 反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説

天木直人(元外交官・作家)

天木直人

これでも日本は米国との軍事同盟を進めるのか  
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□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン2011年4月6日発行 第239号 ■      ================================================================    これでも日本は米国との軍事同盟を進めるのか          ================================================================  大震災で米国の海兵隊が救済支援で活躍し、それがメディアで 好意的に伝えられる。  TBSの杉尾解説委員などは、こうして自衛隊が米軍と一緒に なって活動する事が日米同盟にとって大切なのだ、などと言って いた。  いつもの私なら、それを日米同盟の重要さを国民に植えつける ための作為的報道であると批判するところだが、私は今回の米国と 米軍の震災支援については素直に歓迎し、感謝したい。  しかし米国と米軍には、もう一つの顔がある。  それを見事に書いていたのは4月5日の朝日新聞「米同時多発 テロから10年」(上)という特集記事である。  「大地震と津波による原発事故に見舞われた日本と、米英仏主体 の多国籍軍の軍事攻撃を受けたリビア。米軍は3月、両国上空に、 同じ最新鋭兵器を投入した・・・」  こういう書き出しで始まるその記事は、自らを安全な状況に置き ながら敵を容赦なく攻撃する無人兵器の非人道性をあますところなく 伝えていた。  私が注目したのはピーター・シンガーという米ブルッキングス研究 所の上級研究員の次の言葉だ。  「・・・(無人兵器導入には)国際法を修正する必要があるだろう。 ジュネーブ諸条約などの現行の戦時国際法は、人間同士の戦いが前提 だ・・・人的リスクが減れば国家の軍事介入のハードルも下がるのでは ないか・・・」  状況にあわせて自分達に有利なようにルールを変えるのは米国の 常套手段だが、それを戦時国際法にまで適用して米国の非合法な戦争を 合法化しようとしている。  彼はまた次のようにも言う。  無人機を米本土で遠隔操作する操縦者は長時間飛行(操作)して殺戮を 繰り返す。そして勤務後は息子と学校の話をしながら夕食を取り就寝 する。妻は夫の任務を知らず、平時のように接する。  「戦闘と家庭。この両極端の繰り返しを一日で体験する。人間は急激 な変化に耐えられず・・・(操縦者は)深刻な心的外傷後ストレス障害 を患うケースもある・・・」  そこには無人戦闘機の犠牲になる他国市民への視線は見事に欠落して いる。  日米同盟とはそのような米国の戦争の協力者になり続けるという事 である。                           了  4月5日メルマガ第237号の文中のなかで、「スエズ動乱 の際の米仏イスラエルの軍事行動」とあるのは「英仏イスラエル」 の誤りです。お詫びして訂正させていただきます。           

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