Foomii(フーミー)

天木直人のメールマガジン ― 反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説

天木直人(元外交官・作家)

天木直人

 もう一つの日本をつくる(東北ルネッサンス構想)(4)  
無料記事

□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン2011年4月4日発行 第232号 ■     ==================================================================     もう一つの日本をつくる(東北ルネッサンス構想)(4)          ==================================================================  地震・津波は天災であっても福島原発は間違いなく人災だ。  この認識こそ私が「もう一つの日本をつくる」という構想を 提唱する原点である。  そしてこの認識があるからこそ、原発被災地とその住民は政府に あらゆる要求をする権利がある。  政府はそれを拒否することはできない。  国民は原発被災地とその住民を支援しなくてはならない。  ここに、常態では考えられない「市民革命」、すなわち平和的に 行なわれる権力構造の移転、を起こす事のできるチャンスがある。  すなわち今度の原発事故は広島、長崎の被曝と同じ、いやそれ以上 の日本の一大歴史的転換期と捉えるべきなのだ。  誇張ではない。  ここまで大きなインパクトを福島原発事故は日本に与えた。いや 世界に与えたのだ。  日本政府が迅速、的確に対応できない事に世界は気づき始めた。  「もう一つの日本をつくる」という動きが世界の注目を集める に違いないと思う理由がそこにある。  福島原発事故から一ヶ月近くたって、ようやくそれが人災だと いう記事が目立つようになった。  今日(4月4日)発売の週刊ポスト4月15日号に次のような記事 がある。  週に10分間だけ勤務しただけで年収1650万円を手にする 原発官僚たち。それは菅首相の原発視察に同行した斑目春樹原子力 委員会委員長、原発大連立に暗躍した望月晴文前経済産業省次官、 今年1月に東電に天下ったばかりの石田徹経産省資源エネルギー長官 らである。  この天下りを許したのは菅民主党政権である。  彼らが原子力発電を強引に進めてきた張本人である。原子力発電の 危険性を軽視してそれを国民に吹聴してきた者たちである。原発政策 推進に使われる巨大な予算と原発収益に巣くった連中である。  その彼らが今度の原発事故で何も手が打てなかった。  原発の実態について何も答えられなかった。  これ以上の人災はないだろう。  今日(4月4日)発売の週刊現代4月16日号「霞が関24時」 に次のような記事がある。  米政府は震災直後から、原子炉冷却などに全面協力すると首相 官邸に申し入れていたにもかかわらず、細野豪志首相補佐官は 「まず日本が自ら対応する」と難色を示した。官僚たちは細野 補佐官に遠慮してまったく機能しなかった。その後水素爆発や放射線 の大量放出などで手に負えないとわかるや、「全面支援をお願い したい」と豹変した、と。  これは菅民主党政権による人災ではないのか。  そう思っていたら、4月4日の毎日新聞が原発事故直後の2日間に おける政府の対応を検証する2ページにわたる調査記事を掲載した。  その詳細を紹介する余裕はないが、これは紛れもなく官邸・原子力 安全保安院(経産省)・東電による人災だ。  ほとぼりが冷めるにともなって、今後このような検証記事が噴出 してくるに違いない。  それにともなって人災が国民の目に明らかにされる事になる。  菅民主党政権が復興支援を進めようとすればするほど、その無責任 さが明らかになっていく。  もう一つの日本をつくるのは我々だ、という提唱がますます正当性 を持つようになるだろう                             了

今月発行済みのマガジン

ここ半年のバックナンバー

2024年のバックナンバー

2023年のバックナンバー

2022年のバックナンバー

2021年のバックナンバー

2020年のバックナンバー

2019年のバックナンバー

2018年のバックナンバー

2017年のバックナンバー

2016年のバックナンバー

2015年のバックナンバー

2014年のバックナンバー

2013年のバックナンバー

2012年のバックナンバー

2011年のバックナンバー

2010年のバックナンバー

2009年のバックナンバー

このマガジンを読んでいる人はこんな本をチェックしています

月途中からのご利用について

月途中からサービス利用を開始された場合も、その月に配信されたウェブマガジンのすべての記事を読むことができます。2024年11月19日に利用を開始した場合、2024年11月1日~19日に配信されたウェブマガジンが届きます。

利用開始月(今月/来月)について

利用開始月を選択することができます。「今月」を選択した場合、月の途中でもすぐに利用を開始することができます。「来月」を選択した場合、2024年12月1日から利用を開始することができます。

お支払方法

クレジットカード、銀行振込、コンビニ決済、d払い、auかんたん決済、ソフトバンクまとめて支払いをご利用いただけます。

クレジットカードでの購読の場合、次のカードブランドが利用できます。

VISA Master JCB AMEX

キャリア決済での購読の場合、次のサービスが利用できます。

docomo au softbank

銀行振込での購読の場合、振込先(弊社口座)は以下の銀行になります。

ゆうちょ銀行 楽天銀行

解約について

クレジットカード決済によるご利用の場合、解約申請をされるまで、継続してサービスをご利用いただくことができます。ご利用は月単位となり、解約申請をした月の末日にて解約となります。解約申請は、マイページからお申し込みください。

銀行振込、コンビニ決済等の前払いによるご利用の場合、お申し込みいただいた利用期間の最終日をもって解約となります。利用期間を延長することにより、継続してサービスを利用することができます。

購読する