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天木直人のメールマガジン ― 反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説

天木直人(元外交官・作家)

天木直人

エジプト報道に見る朝日新聞の米国偏重度
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□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン2011年2月1日発行 第67号 ■    =============================================================   エジプト報道に見る朝日新聞の米国偏重度                      ==============================================================  今日(2月1日)の朝日新聞は今の朝日新聞の姿のすべてをあらわ している。  今日の朝日新聞はエジプト危機を報じる記事を次のような見出しで 報じた。 「米、ムバラク氏見切る」と。  確かにエジプトの政治情勢はムバラク大統領を日増しに追い込んで いる。  しかし、ここまで明確に米国の腹の内を断言したものはない。  その朝日新聞は社説の中で「ムバラク氏は即刻辞任を」と題して次の ように書いている。  ・・・国民の支持を失ったムバラク大統領・・・は直ちに辞任すべきだ ・・・米国も・・・民主的な政権への『移行』を支持した。日本政府も 明確な意思を伝えるべきだ・・・  大手メディアのなかでかくも強くムバラク大統領に辞任を求め、しかも それを日本政府に求めた社説を私は知らない。  最近の朝日新聞はほとんど米国の代弁者となっていると私は書き続け てきた。  あたかも米国から情報をもらい、米国の指令を受け、そして日本国民の 意識を誘導する。  そんな新聞になってしまったかのようだと書いてきた。  そんな私の思いを今日の朝日新聞ほど確信に近いものにさせてくれた ものはない。  そういえばムバラク大統領の辞任を求める社説の上には、小沢氏が 強制起訴された事に関し、それを「市民の判断だ」とし、その市民の判断 は意義がある、とまで断定している。  2年前に司法制度改革が行なわれ、検察審査会の議決が起訴強制力を持つ ようになった。  その司法制度改革の背景には米国の強い意向があった事は知る人ぞ知る というのにである。  いやしくも朝日新聞はリベラル紙の雄であると言われていた時期があった。  それを朝日新聞も自負していた時があった。  その朝日新聞がここまで異常な姿を見せるようになった背景には、一体 何があるのだろう。  朝日新聞の一体誰がその変更、偏向に舵を切ったのか。  そして朝日の良識ある若い記者たちはそんな朝日をどう思って毎日仕事を しているのだろうか。                          了

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