Foomii(フーミー)

天木直人のメールマガジン ― 反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説

天木直人(元外交官・作家)

天木直人

小沢問題に逆襲されつつある菅民主党政権と大手メディア
無料記事

□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン2011年1月26日発行 第51号 ■    =============================================================        小沢問題に逆襲されつつある菅民主党政権と大手メディア                ==============================================================  政局の一瞬先は闇だとはよく言ったものだ。上り坂、下り坂、そして まさかの坂、だ。  あれほど一方的に小沢たたきをしていた菅民主党政権が進退窮まり つつある。  小沢をたたき続けてきた大手メディアの論調が変調をきたしつつある。  菅民主党政権が行き詰まった理由はもちろんその政策にある。  国民を裏切ってマニフェストをかなぐり捨てた背信にある。  しかしもう一つの大きな理由は小沢問題の逆襲にあっているからだ。  そしてこの二つは表裏一体である。  小沢疑惑について検察の正統性が失われつつある。  おまけに機密電報が小沢問題の背後に米国の意向があった事を暴露した。  なによりも検察審査会の強制起訴が裏目に出ることになった。  その理由はこうだ。  強制起訴が行なわれた時点で小沢問題は一変する。  小沢一郎は被告となる。失うものは確かに大きい。  しかし小沢一郎が肉を切らせて骨を穿つ覚悟をすれば攻守逆転する。  ほとばしる赤い血と肉によって菅政権の骨を穿つことになる。  裁判が始まれば証人喚問や倫理審査会などへの出席問題が吹っ飛ぶ。  小沢一郎はそこに出て、裁判に予見を与える事になってはいけないから 発言を控えると繰り返せばいい。これは被疑者の当然の権利だ。  何よりも強制起訴をした結果無罪になる可能性はほぼ間違いない。  その場合、検察審査会や、小沢叩きを繰り返した菅政権や大手メディアは、 どう責任を取るのか、という事になる。  とっくの昔に強制起訴していなければならないのに、何時までたっても 指定弁護人が強制起訴に踏み切れない理由がそこにある。  仙谷とそれに操られた菅の最後の手は、だから離党、議員辞職となる。  そしてその時こそ小沢問題と政策問題が表裏一体となって逆襲する時だ。  小沢一郎はこういえばいいのだ。民主党議員を辞めるわけにはいかない。 政権交代を果たした民主党に戻さなくてはいけない、と。  ここに至って小沢問題は政策問題に180度転換する。  どちらの政策を国民は望むのか。  マニフェストを捨てて米国、大企業、官僚の望む政策を行なうのか、国民 生活に軸足を置いて消費税増税反対、脱官僚支配、地方分権、脱対米従属を 訴えるのか、これである。  小沢問題の蔭に終始隠されてきた事がある。  それは小沢派でも反小沢派でもない大勢の民主党議員が、はたしてどちらの 政策を主張しているのか、これである。  なぜ400人以上もいる民主党議員が、それを一人一人が国民の前で公言 しないのか、できないのか。  なぜこの事がこれまで指摘されてこなかったのか。  なぜ一人一人の民主党議員にこの事を聞いてそれを国民に公表する世論調査 がなかったのか。  しかし、これは解散・総選挙になれば嫌でも明らかになる。  解散・総選挙が何時になろうともそれを掲げざるをえなくなる。  小沢一郎はその時まで民主党議員にとどまり、自らの政策を訴えて選挙に 臨むのだ。  総選挙の結果、国民の意思が示される。  民主党は執行部の総交替か、政策に従って分裂するか、どちらかになる。  分裂の場合は今度こそ本物の政界再編が起きる。  小沢一郎はその時まで離党も議員辞職もしてはいけないのだ。  と、ここまで書いた時に、東京新聞(中日新聞)「こちら特報部」の記者 から電話が入った。  昨日に引き続きコメントをもらいたいという。  今度は小沢氏が強制起訴されることの是非についてどう考えるか、意見を 聞きたいという。  私は、「離党すべきではない」と答えた。  その答えが、1月26日の「こちら特報部」の記事の中で、「離党すべきだ という政治評論家の三宅久之氏のコメントに対比する形で掲載された。  光栄な事だ。これで私も立派な政治評論家となった。                                了

今月発行済みのマガジン

ここ半年のバックナンバー

2024年のバックナンバー

2023年のバックナンバー

2022年のバックナンバー

2021年のバックナンバー

2020年のバックナンバー

2019年のバックナンバー

2018年のバックナンバー

2017年のバックナンバー

2016年のバックナンバー

2015年のバックナンバー

2014年のバックナンバー

2013年のバックナンバー

2012年のバックナンバー

2011年のバックナンバー

2010年のバックナンバー

2009年のバックナンバー

このマガジンを読んでいる人はこんな本をチェックしています

月途中からのご利用について

月途中からサービス利用を開始された場合も、その月に配信されたウェブマガジンのすべての記事を読むことができます。2024年11月19日に利用を開始した場合、2024年11月1日~19日に配信されたウェブマガジンが届きます。

利用開始月(今月/来月)について

利用開始月を選択することができます。「今月」を選択した場合、月の途中でもすぐに利用を開始することができます。「来月」を選択した場合、2024年12月1日から利用を開始することができます。

お支払方法

クレジットカード、銀行振込、コンビニ決済、d払い、auかんたん決済、ソフトバンクまとめて支払いをご利用いただけます。

クレジットカードでの購読の場合、次のカードブランドが利用できます。

VISA Master JCB AMEX

キャリア決済での購読の場合、次のサービスが利用できます。

docomo au softbank

銀行振込での購読の場合、振込先(弊社口座)は以下の銀行になります。

ゆうちょ銀行 楽天銀行

解約について

クレジットカード決済によるご利用の場合、解約申請をされるまで、継続してサービスをご利用いただくことができます。ご利用は月単位となり、解約申請をした月の末日にて解約となります。解約申請は、マイページからお申し込みください。

銀行振込、コンビニ決済等の前払いによるご利用の場合、お申し込みいただいた利用期間の最終日をもって解約となります。利用期間を延長することにより、継続してサービスを利用することができます。

購読する