□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン2010年12月9日発行第247号 ■ =============================================================== 最悪の政界再編。今こそ平和新党立ち上げのチャンスではないか。 =============================================================== 驚いた。こんなに急速に、しかもこのような形で政界再編の動きが出て こようとは。 小沢が動き、小泉が出てきた。今度こそ政経再編は動き出す。 それにしても最悪の内外情勢下での、最悪の政界再編の動きである。 子供手当ての額も決まらず、年金問題も医療保障も進まず、その最大の 原因である財源のメドが断たない中で、12月も中旬になろうとしているの に来年度の予算編成が出来ない。前代未聞の政権だ。 国際情勢においては日本が世界から取り残される中で、米韓との軍事協力 だけが突出している。狂気の沙汰だ。 こんな内外の危機的状況においては、国民がその善悪を判断できるわかり やすい政権が必要である。 そのための政界再編が必要である。 それにもかかわらず、今われわれの目の前で繰り広げられている政党、 政治家の動きは、私利私欲の権力闘争であり、打算による野合である。 外交・安保でおよそ正反対の菅民主党と社民党が野合しようとしている。 驚いた事に仙谷官房長官はその事をルース駐米大使に連絡して米国の了解を 得ようとした(12月9日各紙)。対米従属ここに極まれり、である。 しかも、社民党だけでは数が足りないとして、古い自民党との連携を図ろう としている。 菅首相は森元首相と官邸で話し込み(12月9日読売)、菅民主党政権は 麻生元首相をブラジル大統領の就任式の特使として派遣する事を決めた (12月9日産経)。 あのネベツネが8日自民党本部に谷垣総裁を訪れ菅民主党政権との大連立を 訴えた(12月9日東京)。 社民党の福島党首や国民新党の亀井代表は民主党との連立を望んでいる。 しかし民主党が菅・仙石派と小沢派に分裂必至であるのに、どっちの民主党と 組もうというのか。 一方の小沢一郎はどうか。8日都内の寿司屋で鳩山前首相、鳩山邦夫元 自民党総務相、舛添要一新党改革代表らと会談している。 小沢一郎には強い首相待望論がある。私も一度はやらせてみたいと思う 一人だ。 しかしこの顔ぶれで野合するようでは底が知れる。小沢もまた信用できない となれば、一体この国の政治は誰にまかせればいいのかという事になる。 極めつけは辻元清美の動きだ。 社民党では勝てないと見限って民主党に走ったのに、その民主党が選挙で危な いとみるや、新党を結成するという(週刊新潮12月16日号)。 しかもその新党は枝野民主党幹事長代理と連携した社民党解体工作だという。 つまり民主党に行きたい阿部政審会長らを引き抜いて民主党無所属系政党と して政権連立するというのだ。 そういえば辻元氏は婦人公論12月号において「泥の中で育つ『蓮の花』に なる」という手記を寄せていた。 よほど立派な政治目標を語っていると思って読んでみたら、泥のような今の 政治状況の中で政権に入って自分のやりたい政策を実現する、と語っている。 「蓮の花」とは民主党亜流の新党の党首ということだったのか。 これらの動きを横目に、「自民党は民主党の連立の呼びかけに応じるな」と 小泉首相が再登場してきた。民主党では選挙に勝てない事を知っての発言だ。 政局判断の勘はするどい。その影響力はあなどれない。 しかしいくら小泉元首相に影響力があるとはいえ、彼は日本をここまで悪く した張本人だ。彼の動かす政局が国民にとって為になるはずはない。 要するにどのような政党間の合唱連合が始まろうと、国民の共感は得られな いだろう。 私の言う既存政党の全否定状態だ。 いまこそ平和新党を立ち上げる絶好のチャンス到来である。 この思いが伊波氏に届き、沖縄平和新党結成の動きに繋がることを期待する。 了
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