□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン2010年12月1日発行第235号 ■ =============================================================== 普天間基地のグアム移転と引き換えに在日米軍が固定化する =============================================================== はやばやと正体を見せ始めた。 沖縄知事選挙の翌日の11月29日のNHK9時のニュースで元外務官僚 の岡本行夫氏が語っていた。 日米同盟は重要だが辺野古への基地移転はもはや不可能だと。 米国の手先のような男がこういい切ったのだ。これは米国の考えだ。 そして前原外相の発言だ。 12月1日の各紙は一斉に報じている。 普天間問題は長期化する。来年4月の菅総理訪米前までに決める必要はない、 と。11月30日の記者会見で述べたという。 クリントン国務長官の小間使いのような政治家がこう言ったのだ。これは 米国の考えである。 どういうことか。 沖縄の海兵隊は予定より遅れるがグアムに移転する。これは米国がとっくに 決めていた米軍再編の一環だ。 しかしグアムの移転には環境問題とかインフラ整備でさらなる金がかかる事 が明らかになった。財政赤字でどうにもならない米国では議会が予算を認めない。 5月28日の日米合意以降、米国側都合で日米合意を見直さざるをえなくなっ たのだ。日本に財政負担を増額させなければ出来なくなってきたのだ。 海兵隊がいなくなった後になぜ海兵隊の飛行場が辺野古に必要なのか。その ウソもばれ始めた。 何よりもこれ以上普天間飛行場の辺野古移転にこだわって沖縄の反米感情を 悪化させてはまずい。何でもいう事を聞く菅政権を追い詰めてはいけない。 普天間で譲歩するフリをして在日米軍の強化と固定化を図ったほうがはるかに 米国にとって重要なのだ。 これが米国の考えである。もちろん米国内部にも意見の違いはある。 しかしゲーツ国防長官は現実的な男だ。最終的に彼がそう考えれば決まりだ。 5月28日の日米合意は見直されるのだ。米側の都合で。 表面的には菅民主党政権が米国を譲歩させた形になる。 辺野古の移転はなくなる。国外移転が実現する。 もはや誰も文句が言えなくなる。 菅政権はいままでのどの首相も出来なかった基地の国外移転を米国に飲ませた 首相になる。 来年4月の訪米までなんとか持ちこたえれば、米国の後ろ盾により長期政権も 夢ではない。 これが沖縄知事選後の水面下で進められる日米協議である。 その結果日本はどんどん米国に食い物にされて行く。 在日米軍基地は固定化されていく。 金をむしりとられ、日本中が米国の戦争に使われることになる。 これが日米同盟の深化の正体である。 了
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