Foomii(フーミー)

天木直人のメールマガジン ― 反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説

天木直人(元外交官・作家)

天木直人

 官房機密費のすべてを明らかにした鈴木宗男
無料記事

□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン2010年11月21日発行第215号 ■       ===============================================================          官房機密費のすべてを明らかにした鈴木宗男     ===============================================================  鈴木宗男前衆院議員が月刊誌新潮45の12月号で機密費のすべてを 明らかにした。  後にも先にもこれほど明確に機密費の実態を明らかにした記述を私は 知らない。  鈴木宗男氏は同じ新潮45の11月号で、自ら秘書として仕えた故中川 一郎氏の自殺の真相について、みずからが知る限りの真実を公表したが、 今度の機密費の実態の告発の衝撃度は比較にならないほど大きい。  その内容をここで詳しくは述べる余裕はないが、小渕恵三第一次内閣の 内閣官房副長官として自ら機密費を受け取ってきた本人の次の証言は圧巻 である。  そしてその時の官房長官が野中広務である。 「(平成11年8月)当時の江利川毅内閣参事官が部屋にやってきて、 『領収書もなにも要らないお金です』と言って(100万円の札束が入って いた)封筒を二つ置いていきました・・・当時、私は政治資金として年間 3、4億円の収入がありましたが、この毎月200万円という現金は、大い に助かりました・・・この金は、政治活動に使うのであれば、政治資金として 届けなければいけないし、個人で使うのであれば、所得として確定申告を しなければならないものだったのです・・・」  自ら法を犯した事を認めた上での告白である。  因みに機密費を鈴木宗男氏に手渡した江利川内閣参事官は厚労省の事務次官 を経て民主党政権の下で人事院総裁に天下っている。  鈴木氏は更にこう続ける。  すなわち(野中)官房長官には毎月1億4千万円の官房機密費が官邸の 事務所長から渡される。  その機密費から、歴代の総理経験者に盆暮れに1000万円、国対委員長に 毎月1000万円が手渡された、と。  首相の外遊時に一回ごとに1000万円の機密費が支出された、と。  これら機密費の使途は官房長官秘書官が手書きでノートに記録し、内閣が 替わるたびに新内閣の官房長官秘書官が前任の記録を手書きで写し取って 引き継ぎ、前の記録を破棄するのが恒例だった、と。  要するに、与野党の政治家や官僚が全員グルになって税金を違法に使い込ん できたということだ。  これはあたかも警察や検察、裁判所の裏ガネ詐取と同様に、全員が手を染め ている故に、その事実が確認さないまま無罪放免となっている。  そのおぞましい現実を意味しているのだ。  メディアも又共犯関係にあるから誰も本気で追及しない。  鈴木宗男の評価は今でも分かれている事を私は知っている。  私も外務政務次官の頃の鈴木宗男を知っている。  しかし鈴木宗男はもはやかつての鈴木宗男ではない。  かつての上司であった野中広務を敵にまわしてまで真実を語るようになった。  だからこそ鈴木氏は権力側から排除され続けるのだ。  今の政治家で信用できるのはもはや鈴木宗男ぐらいのものである。  かならず復活してもらいたい。                              了

今月発行済みのマガジン

ここ半年のバックナンバー

2024年のバックナンバー

2023年のバックナンバー

2022年のバックナンバー

2021年のバックナンバー

2020年のバックナンバー

2019年のバックナンバー

2018年のバックナンバー

2017年のバックナンバー

2016年のバックナンバー

2015年のバックナンバー

2014年のバックナンバー

2013年のバックナンバー

2012年のバックナンバー

2011年のバックナンバー

2010年のバックナンバー

2009年のバックナンバー

このマガジンを読んでいる人はこんな本をチェックしています

月途中からのご利用について

月途中からサービス利用を開始された場合も、その月に配信されたウェブマガジンのすべての記事を読むことができます。2024年10月19日に利用を開始した場合、2024年10月1日~19日に配信されたウェブマガジンが届きます。

利用開始月(今月/来月)について

利用開始月を選択することができます。「今月」を選択した場合、月の途中でもすぐに利用を開始することができます。「来月」を選択した場合、2024年11月1日から利用を開始することができます。

お支払方法

クレジットカード、銀行振込、コンビニ決済、d払い、auかんたん決済、ソフトバンクまとめて支払いをご利用いただけます。

クレジットカードでの購読の場合、次のカードブランドが利用できます。

VISA Master JCB AMEX

キャリア決済での購読の場合、次のサービスが利用できます。

docomo au softbank

銀行振込での購読の場合、振込先(弊社口座)は以下の銀行になります。

ゆうちょ銀行 楽天銀行

解約について

クレジットカード決済によるご利用の場合、解約申請をされるまで、継続してサービスをご利用いただくことができます。ご利用は月単位となり、解約申請をした月の末日にて解約となります。解約申請は、マイページからお申し込みください。

銀行振込、コンビニ決済等の前払いによるご利用の場合、お申し込みいただいた利用期間の最終日をもって解約となります。利用期間を延長することにより、継続してサービスを利用することができます。

購読する