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天木直人のメールマガジン ― 反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説

天木直人(元外交官・作家)

天木直人

尖閣ビデオはウィキリークスで流せばよかった、という声
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□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン2010年11月15日発行第204号 ■       ===============================================================          尖閣ビデオはウィキリークスで流せばよかった、という声     ===============================================================  ウィキリークスという告発サイトを知っている者であれば誰でも思いつき そうな事だ。  なぜあの海上保安官は告発ビデオをウィキリークスに投稿して、ウィキ リークスから流す事を考えなかったのか、と。  我々がそう語ったり、ネットでつぶやいたりするのはわかる。  しかし、大手新聞紙上で、名の知れた言論人が正面切って語っているのを 見つけた。これは一つの驚きだ。  ウィキリークスは米国が目の敵にしている告発サイトだ。  しかも告発という行為は、日本では、いまだ世間の認知を受けていない卑劣 な行為である。  その告発をウィキリークスで流せばよかったと勧める事は、人気商売の 言論人にとっては憚られる事に違いない。  その憚れる事を著名な言論人が大手新聞で行なった。  それほどウィキリークスが凄いという事だ。  ウィキリークスは今後とも世界に認められてひろがっていくだろう。  権力にとって思いもよらなかった強敵が現れたということだ。  前置きが長くなった。  その大手新聞とは東京新聞である。  名の知れた言論人とは木村太郎である。NHKの記者、ニュースキャス ター出身のフリージャーナリストである。  その木村氏が11月14日の東京新聞「太郎の国際通信」で次のように 書いていた。  ・・・投稿したのが「ユーチューブ」ではなく「ウィキリークス」だった らどうだったか考えた。  「ウィキリークス」は初めから当局の法的な介入を前提としてサイトが 作られ、投稿者の身元が探知されないようなシステムになっているので おそらく捜査は行き着かなかっただろう。  「ウィキリークス」はすでにAP通信など主要なメディアの支援を受けて 内部告発メディアとして確立した存在にもなっており、その実体がわかった としても告発を止めることができるかどうか疑わしい。欧米では、内部告発 が組織の自浄作用の一つと考えられているからだ。  日本でも内部告発に対する考え方が、肯定的に変わってきているように思 える。今後、「ウィキリークス」に日本語の投稿が増えるかもしれない・・・  どう読んでもウィキリークスへの告発投稿の勧めである。  面白い世の中になってきた。                               了

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