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「トランプ28項目和平案」を考える~プーチン大統領の反応、キエフ政権と欧州勢の駆引き

「トランプ28項目和平案」とは何なのか?

 私のYoutubeチェンネル「ニキータのロシアの手ほどき」の22日付土曜版で、トランプ大統領による28項目の和平案についてお伝えしました。Youtubeでは原稿書きから動画編集に至る過程で2日ほど要してしまいますので、どうしてもタイムラグが出来てしまうのですが(涙)、編集当時にはまだ深く考察出来る時間的余裕もありませんでした。しかしウクライナ戦争を3年と9カ月間観察する中で培った経験から、直感的に西側メディアによる情報操作が行われていると感じました。

  最新情報を追おうと必死に試みれば試みるほど、情報発信側の罠にすんなりと陥る…。ウクライナ戦争で行われてきた西側メディアによる世界的なメディア操作とはこういうものです。この罠から逃れるためには、まず一旦箸を置き、本件を頭から排除し、他のことを考える以外に方法がありません(少なくとも私には・・・)。こういう経験を今までに何度もしてきました。そして今回のトランプ和平交渉案も例に漏れず、主役であるトランプ大統領は正式発表せず、またプーチン大統領も言及しない中で、西側主要メディアが一方的に情報を垂れ流しており、最初からうさん臭さが漂っていました。

 動画を仕上げ、時間的余裕が出たことから、更に関連情報を更新し、内容を考察してみました。ということで今回は、この「トランプ28項目和平案」について、更に深堀りしたく思います。

 

 19日頃から西側メディアが「米露両国が既に承認したとされる和平案」の拡散を開始しました。この報道に当初私は戸惑いました。というのも公開情報を追う限り、米露間の和平交渉は一旦停止していたからです。ロシア大統領府のドミトリー・ペスコフ報道官、ラヴロフ露外務大臣、ロシア外務省マリア・ザハーロワ報道官などの発言を追っていれば、米露交渉が動いていないということが理解できたのですが、更にあのビジネス面での米露関係の架け橋となっているロシア直接投資基金の総裁で、対外投資・経済協力担当大統領特使を務めるキリル・ドミートリエフ氏の発言をみても、停滞していることがハッキリと認識出来ました。


 そのような情勢を背景に「米露が既に承認した和平案」が出てくるのはおかしい。これがまず第一点でした。

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