… … …(記事全文3,608文字)全国最大規模の太陽光発電所建設計画が持ち上がっている長崎県五島列島の宇久島(長崎県佐世保市)。事業主体のひとつ、九電工は2026(令和8)年中の完成を見込むが、果たして可能なのだろうか。事件続きの宇久島を巡る太陽光発電所、風力発電所計画。一大利権と化した計画は、贈収賄事件まで引き起こした。着工もされ、規制条例を制定する様子もない長崎県や長崎県佐世保市の姿勢に、建設に反対する住民は焦りを募らせるが、必ずしも九電工ら事業主体にとって順風満帆とはいえない。県北漁協の10漁協が反対しているのだ。事業は遅れに遅れている。「長崎県の漁協のドン」と言っても過言ではない片岡一雄組合長(佐世保市漁協組合長)は「お金(補償金)では動かない。断固、反対だ」と頑なだ。宇久島と本土を結ぶ海底用ケーブルは約64キロに及ぶといわれる。これを漁協が反対する限り、敷設することができないのだ。「太陽光パネルで覆われる島で住むのは勘弁願いたい」と話す反対住民は漁協のドンの姿勢に望みをつないでいる。