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選挙期間中、街頭演説の現場で候補者の背後に立ち、プラカードやボードを掲げて抗議・反対の意思表示を行う――。一見すると「政治的表現の自由」「憲法で保障された落選運動」に見える行為が、実は公職選挙法上、極めて問題のある行為であることは、あまり知られていない。
実際に私のXにも、「落選運動と言う表現の自由だ。」というコメントもあった。しかも、れいわ新選組の支持者を名乗るひとから、このような投稿が多数あった。この法律を理解せずに不法行為をしている人がいる背景には公職選挙法を理解してないためと感じる。
これは重大な問題だ。
2026年1月28日、大阪第5選挙区・JR塚本駅前で行われた 杉田水脈 氏の街頭演説では、反対派とみられる人物がプラカードを掲げて騒ぐ場面があった。この様子は録画され、SNSや動画プラットフォームでも拡散されている。私が撮影した動画はIBBjournalのジャーナリスト榎田信衛門氏が最初にポストしたのだが、すでに100万PVを越える反響があった。
問題は、その行為が選挙期間中に許される行為なのかどうかである。
●「表現の自由」は選挙期間中も無制限なのか
日本の選挙制度は「自由放任型」ではないことを知っていただきたい。
憲法21条は表現の自由を保障している。しかし同時に、選挙という制度は「結果が国家の権力構造を直接左右する」ため、公職選挙法によって厳格に管理されている。表現の自由はあるが、選挙期間中は選挙に限って、その表現の自由は制限されている。ここが大事なポイントだ。
その代表例が、いわゆる「文書図画の規制」である。
公職選挙法では、選挙期間中、・ビラ・ポスター・プラカード・掲示物などの「文書図画」を、原則として自由に配布・掲示することを禁止している。
これは候補者本人や選挙事務所、政党だけでなく、一般市民にも及ぶ規制だ。
「落選運動だから、一般市民だからOK」は通用しない
反対派の中には、「これは当選運動ではなく落選運動だ」「批判だから表現の自由だ」という主張をする人もいる。
しかし、公職選挙法は当選運動か落選運動かを区別していない。
重要なのは・選挙期間中か・特定の候補者に関する意思表示か・文書図画を用いているかという点である。
街頭演説の背後に立ち、候補者名が明確に分かる状況でプラカードを掲げる行為は、特定候補者に対する選挙運動と一体化した行為と評価される可能性が高い。
これは、判例・運用上も極めてグレー、あるいはブラックに近い行為だ。
●元公設秘書という立場の重さ

