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【台湾併合に邪魔なのは米国】
2022年8月2日、アメリカのナンシー・ペロシ下院議長が台湾を訪問し、台湾の立法院(議会)で演説した。その後、当時の蔡英文総統と会談した。このペロシ氏の訪問に対して中国は、「きわめて危険な行動だ」と避難し、「火遊びをする者は、それによって滅びるだろう」と警告した。
中国は、8月4日から台湾周辺で過去最大の大規模な軍事演習を行った。この時、中国が発射した弾道ミサイルの内5発が日本のEEZ内に落下した。他にも、中国海軍の艦船10隻が台湾と中国の中間線を越えて、しばらくその海域にとどまった。さらに、中国軍機20機も中間線を一時的に越えた。
この挑発的な軍事演習もそうだが、特に弾道ミサイルが日本のEEZに着弾したことは衝撃的だった。しかし、他にも恐ろしい現象が起きていたことをご存じだろうか?
中国人が台湾のセブンイレブンや主要駅をハッキングし、台湾交通局やセブンの掲示板にペロシ下院議長を嘲笑する画像が貼られた。この掲示板には「戦争屋ペロシは台湾から出て行け」と書かれ、駅のメッセージには「老魔女」とペロシ下院議長の訪問を非難していた。
同様に官公庁もハッキングされた。台湾の高尾市のウェブサイトに中国国旗が表示された。大量のデータを送りつけて、サーバーをダウンさせる「DDoS攻撃」も官公庁に発生した。調査の結果、この発信元が中国やロシアだったことが分かっている。ペロシ米下院議長の訪台に対して、これほどのことが起きていたのだ。