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白坂和哉 DAY WATCH ~突き刺さる政治情報~

白坂和哉(ジャーナリスト・政治系YouTuber)

白坂和哉

岸田首相「世界3位の軍事大国」を画策! ・・・いきなり日本の一番の問題点について語ります! Entry:000001
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それは、仮に日本の防衛費が2倍になると、日本は「世界3位の軍事大国」になるという画像です。 これは、世界銀行の「世界の軍事費ランキング」から集計したもので、実際に現在の日本は防衛費を倍増させようとしています。 この事について、日本は(良し悪しは別にして)戦力不保持を宣言した平和憲法(憲法9条)を持ちながら、世界3位の軍事大国に躍り出るのは大いなる矛盾です。 しかも、現在の日本の防衛費は世界の中でも「トップ10」にランクインしているわけですから(世界9位)、かなり上出来ではないかという見方もできるわけです。 ではなぜ、日本は防衛費を倍増させようとしているのか? 端的に言えば、アメリカから要請されているからです。 既に岸田首相は、米バイデン大統領と防衛費倍増計画を約束していると言われています。 そして、この防衛費倍増を実現させるために「防衛3文書」の改定を推進しているわけです。 ◆◆「防衛3文書」とは何か?◆◆ 「防衛3文書」とは、日本の安全保障政策を規定する文書で、それは下記の「3つの構成」に大別されます。  1.国家安全保障戦略  2.防衛計画大綱  3.中期防衛力整備計画 「1.国家安全保障戦略」とは、外交・防衛政策を中心とした国家安全保障の基本方針を規定する文書。 「2.防衛計画大綱」とは、防衛力の水準を規定する文書。 「3.中期防衛力整備計画」とは、5年間の防衛費総額や主要装備の数量を規定する文書。 このように、日本の防衛費は「国家安全保障戦略」を基本方針とし、「中期防衛力整備計画」が「防衛計画大綱」を受け防衛費、装備の数量に落とし込んでいく。 つまり、防衛3文書は密接に絡み──  国家安全保障戦略 → 防衛計画大綱 → 中期防衛力整備計画 ⇒『防衛予算』 ──といった流れが出来上がっている。 だからこそ、岸田首相は「防衛3文書」の改定に血眼になっているわけです。 ◆◆自立的な外交・安全保障ができない日本はアメリカの植民地である◆◆ 目下のところ、日本の政治には問題が山積しています。 第8波に向けたコロナ対策、旧統一教会と政治の関係、旧統一教会の被害者救済。 さらには、”政治とカネ”に象徴される公職選挙法・政治資金規正法に反する議員の問題などがありますが、「防衛3文書」の改定もその一つ。 そして、岸田首相の本丸はまさに「防衛3文書」の改定です。 岸田首相は11月24日のぶら下がり会見の場で、一部のメディアで報道されていた「内閣改造」をきっぱりと否定しました。 そして、今後取り組むべき課題として「防衛3文書」の改定だけに言及しました。 結果、他の重要課題は”様々な政治課題”の中に埋もれてしまったわけです。 岸田首相は「防衛3文書」の改定しか頭になく、逆に言えば、それが年内に成立さえすればミッションは果たしたと考えているのでしょう。 それが宗主国アメリカの意向だからです。 日本は自立的な外交、そして自立的な安全保障をアメリカから許されていません。 そして、アメリカの核の傘下にあるアメリカの属国に成り下がっています。だからアメリカは日本にとって宗主国なわけです。 この歴然とした”事実”を、日本国民は知ってか知らずか定かではありませんが、この大問題を日本国民は常に先送りして今日に至っております。 日本の最優先課題は「アメリカからの自立」に他なりませんが、先ずは日本人の”民度”というものをしっかり検証するのが急務なのかもしれません。 ◆◆なぜ日本は今でも対米従属から逃れられないのか?◆◆ 日本は今でもアメリカから自立できず、対米従属から逃れられないでいます。 それは、日本のトップは首相でもなく天皇でもなく、紛れもなくアメリカだからです。 紛れもなく、アメリカが日本を支配するための構造は確立されていますし、その事実を日本国民は知らないし、知ろうともしていないことに大きな問題があります。 アメリカが日本を支配する構造を考える上で、絶対に避けて通れないのが『日米合同委員会』です。 例えば、矢部宏冶『知ってはいけない 隠された日本支配の構造』(講談社現代新書)の目次を見ると── https://www.amazon.co.jp/exec/obidos/asin/4062884399/brezza120904-22/ ──第四章には”国のトップは「米軍+官僚」である”と書かれています。

これは何を意味しているのでしょうか? それは、「在日米軍のトップ」+「日本のエリート官僚」が『日米合同委員会』なる組織のもとに月に二度ほど会議を行い、日本の方針を決定しているということ。 その決定事項が日本の首相を始め、各官僚たちへとトップダウン方式に周知されていく、ということなのです。 この会議での決定事項は、日本の国会や憲法よりも上位に位置しており、文字通り”天の声”です。 【日本側代表】  外務省 北米局長  法務相 大臣官房長  農林水産省 経営局長  防衛省 地方協力局長  外務省 北米局参事官  財務省 大臣官房審議官 【アメリカ側代表】  在日米軍司令部 副司令官  在日米大使館 公使  在日米軍司令部 第五部長  在日米陸軍司令部 参謀長  在日米空軍司令部 副司令官  在日米海軍司令部 参謀長  在日米海兵隊基地司令部 参謀長 ここで注目すべきは、日本側代表がいわゆる”超エリート官僚”であるのに対し、アメリカ側代表はアメリカ大使館公使以外は全て”軍人”であるということです。 しかも、陸・空・海・海兵隊揃い踏みのオールキャストの布陣です。 つまり、日本はアメリカによって支配されているわけですが、それは取りも直さずアメリカの軍部主導であるという、極めて異常な支配構造を呈しているわけです。 そして、日本の官僚もことごとく対米従属である理由もこれで分かります。 官僚たちはいつ退陣するか分からない日本の首相、いつ選挙で落選するかも分からない政治家よりも、アメリカの意向を何よりも重視するようになるのです。 ちなみに、日米合同委員会が発足したのは1952年、奇しくも日本の占領体制が終わり、独立国家として主権を回復した「サンフランシスコ平和条約」と同年です。 このように、日本の独立・主権回復はあくまで形式的なものに過ぎず、戦後の日本は軍事面での占領体制が継続した「半主権国家」であることが分かります。 ◆◆なぜ日本は「世界3位の軍事大国」を目指すのか? さらに話を進めると、アメリカと日本との間には「指揮権密約」が存在します。 「指揮権密約」とは端的に言えば、「有事の際、自衛隊は米軍の指揮の下で戦う」という密約です。 この密約についてはこれも1952年、そして1954年に当時の吉田茂首相と米軍司令官との間で取り交わされています。 その際、吉田茂は次のような言葉を残しています。 『この合意は日本国民に与える政治的衝撃を考えると、当分のあいだ秘密にされるべきである──』 (1952.7.23 吉田茂&マーク・クラーク大将による指揮権密約) 「”密約”は”口約束”みたいなもので、正式なものではない!」とする意見もあるかもしれません。 しかし、二人の会話は既にアメリカの機密文書にも記載されており、あたかも日米合同委員会での決定事項のごとく、現在でも有効に作用しています。 こうしてみると、岸田首相による「防衛3文書」改定の意欲についても納得がいきます。 国家としてのアメリカの意向が、日米合同委員会を通じ、岸田首相に降りてきたと容易に想像できるからです。 岸田首相は、来年1月上旬に訪米し、日米首脳会談を行う方向で調整しています(11/27現在) つまり、岸田首相は今年中に「防衛3文書」を改訂し、その報告のためにアメリカに行くつもりなのです。 宗主国アメリカの意向に沿った政策を実現することで、岸田首相の地位は安泰となります。 そして、その先にあるのは言うまでもなく「台湾有事」です。 ウクライナ戦争では、ウクライナがアメリカの代理戦争を行っているように、アメリカは台湾有事で「日本vs中国」との代理戦争をやらせたいのではないか? そのためには「防衛3文書」を改定させ、世界3位の軍事大国に仕立て上げ「アメリカの指揮の下で」日本に代理戦争をやらせたいのではないか? 代理戦争でも負けるわけにはいきませんから、軍事費だけはできるだけ増額させておく必要があるわけです。 以上のことから、岸田政権の進める安全保障政策は、何ら日本の国益に資することはないと断言できます。 先ずは岸田政権を行き詰まらせ、岸田首相を退陣に追い込む必要がありますが、現在問題視されている旧統一教会の問題を追及することでは到底無理です。 「防衛3文書」改定を阻止することが必要です。 ただし、野党第一党の立憲民主党などは「対米従属」という観点では自民党に歩調を合わせてしまいます。 我々国民が監視すべきは、自民党の動向以上に安全保障をめぐる野党各党の動きであると確信しています。 //////////////////////////////////////////////////////////////// 本ウェブマガジンに対するご意見、ご感想は、このメールアドレス宛に返信をお願いいたします。 //////////////////////////////////////////////////////////////// 配信記事は、マイページから閲覧、再送することができます。ご活用ください。 マイページ:https://foomii.com/mypage/ //////////////////////////////////////////////////////////////// 【ディスクレーマー】 本内容は法律上の著作物であり、各国の著作権法その他の法律によって保護されています。 本著作物を無断で使用すること(複写、複製、転載、再販売など)は法律上禁じられており、刑事上・民事上の責任を負うことになります。 本著作物の内容は、著作者自身によって、書籍、論文等に再利用される可能性があります。 本コンテンツの転載を発見した場合には、下記通報窓口までご連絡をお願いします。 お問い合わせ先:support@foomii.co.jp //////////////////////////////////////////////////////////////// ■ ウェブマガジンの購読や課金に関するお問い合わせはこちら   support@foomii.co.jp ■ 配信停止はこちらから:https://foomii.com/mypage/ ////////////////////////////////////////////////////////////////

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