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白坂和哉 DAY WATCH ~突き刺さる政治情報~

白坂和哉(ジャーナリスト・政治系YouTuber)

白坂和哉

宮台真司 襲撃事件 犯人像とその動機とは? <前編> Entry:000002
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こうしてみると、宮台氏はSNSだけでなく、例えば学生に対しても何らかの罵倒を行っていた可能性は捨てきれず、そのことから「元学生による個人的な恨みによる犯行」とする見方があります。 ◆◆安倍晋三氏の「国葬」を完全否定した◆◆ さらに、宮台氏は最近になってかなり踏み込んだ発言もしています。 それは亡くなった安倍晋三氏の「国葬」前日のことです。 安倍氏を銃撃した山上徹也・容疑者をモチーフにした映画、『REVOLUTION+1』の上映イベントが新宿歌舞伎町で行われ、足立正生監督らと登壇した宮台氏はその席上で次のような発言をしました。 『国葬が途中で中断されないで、ここまで引っ張ってきたことによって、国辱の恥さらしになっていることが私はうれしいです。 まさに落日、しょぼい日本が話題になる。 G7から、誰ひとり来ませんしね・・・』 ──といったように、強烈な持論を展開したわけです。 そして宮台氏は次のように続けました。 『安倍というのは、ある種の日本の切り口であってね、日本全国どこを切っても安倍の顔なんですよ。 映画だろうが音楽、芸能での五輪問題、電力の世界、大学だろうが、上を忖度するヒラメ、横をキョロキョロ見るキョロ目の空っぽな人間たちがぶざまに蠢いている。 これを日本人の劣等性と言ってきましたけど、それが今、いろんな形で表に出てきている。それはいいことでね。 なぜ、そうなったのか。安倍晋三氏という瓶のフタが取れたからでしょう。 今回の事件は機能としては世直しとして機能している』 『REVOLUTION+1』については賛否両論が渦巻き、執拗な抗議によって上映中止に追い込まれた劇場もありました。 安倍氏が亡くなった後の7月の時点で、宮台氏は朝日新聞から安倍晋三氏銃撃に関する取材を受けており、「自民党と統一教会についてのズブズブ」といった氏の発言が削除されたことに触れています。 実は、朝日新聞によって削除された宮台氏の発言は、旧統一教会だけに留まらず、かつてのオウム真理教に関する見解にも及んでいます。 そして、以下に紹介するこの見解は、本質を突いているという意味で極めて重要です。 『90年代にオウム真理教が社会問題化して以降、政治家は宗教団体と距離を置くようになった。 だが被害対策の弁護士らによると、民主党政権が生まれたゼロ年代末から10年代初めにかけて両者が再び目立つ形で接近し始めた。 自民党の下野から政権奪還に至る過程で、確実な集票を期待できる宗教団体やネット右翼との関係が深まったのだ。 教祖が世を去った宗教団体側も、政治家を新たなアイコンとして組織の求心力を維持したがった。持ちつ持たれつだ』 オウム真理教と言えば、宮台氏は『オウム事件真相究明の会』の立ち上げメンバーに名を連ねています。 この会の活動目的や趣旨は、その名が示すようにオウム真理教による地下鉄サリン事件など、一連の事件の真相を究明することにあります。 確かに、戦後においても極めて稀で特異な事件でしたが、オウムによる地下鉄サリン事件については、彼らの動機が分からないまま関係者の死刑が執行され、事件の幕引きが図られてしまった感があります。 このカルト宗教による一連の凶悪犯罪について、事件の真相は究明されたか?司法はきとんと機能していたか? そして死刑廃止論まで、様々な問題提起を我々の社会に突きつけたとも言えるでしょう。 このようなカルト宗教に対する活動もあり、意外に多いのが「今回の宮台氏への襲撃事件は、旧統一教会が絡んでいるのではないか?」とする意見です。 <後編に続く> //////////////////////////////////////////////////////////////// 本ウェブマガジンに対するご意見、ご感想は、このメールアドレス宛に返信をお願いいたします。 //////////////////////////////////////////////////////////////// 配信記事は、マイページから閲覧、再送することができます。ご活用ください。 マイページ:https://foomii.com/mypage/ //////////////////////////////////////////////////////////////// 【ディスクレーマー】 本内容は法律上の著作物であり、各国の著作権法その他の法律によって保護されています。 本著作物を無断で使用すること(複写、複製、転載、再販売など)は法律上禁じられており、刑事上・民事上の責任を負うことになります。 本著作物の内容は、著作者自身によって、書籍、論文等に再利用される可能性があります。 本コンテンツの転載を発見した場合には、下記通報窓口までご連絡をお願いします。 お問い合わせ先:support@foomii.co.jp //////////////////////////////////////////////////////////////// ■ ウェブマガジンの購読や課金に関するお問い合わせはこちら   support@foomii.co.jp ■ 配信停止はこちらから:https://foomii.com/mypage/ ////////////////////////////////////////////////////////////////

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