… … …(記事全文3,745文字)●中学受験?
今から30年以上前の話である。私には3人の娘がおり、結果的に全員中学受験をすることになった。現在よりも親たちの私立中学校志向は強くなかった時代である。それでも東京に住んでいると、中学受験に挑む子どもたちや親たちが少なくなかった。ちなみに、そのころ私たち家族は東京都江東区豊洲の社宅に住んでいた。
私は新潟県の田舎生まれであり、中学受験など考えてもみなかった。第一、私立の中学校など存在しておらず、行きたくとも行けない環境にあった。であるから、中学校は公立でそこから、初めて受験をして公立の高校へ進学するのが普通と考えていた。
●公文式から
しかし、私の妻は「教育ママ」というほどではなかったが、私に比べれば熱心だった。幼稚園時代から子どもたちには「公文式」に通わせていた。私は、同じ問題ばかり繰り返し問いて、100点ばかりもらって来て何の効果があるのか、と疑問に思っていた。それを妻にぶつけてみると、「繰り返しやるところに意味がある。繰り返しよ」と反論された。しかし、今でも私は公文には懐疑的である。
●スイミング・スクールも
勉強ばかりでは子どもたちも息が詰まるだろうと、スイミング・スクールに通わせた。公文やスイミングの経済的負担はそれほど大きなものではなく、生活を圧迫するほどではなかった。しかし、長女が小学校3年生を終えるころから、妻は塾へ通わせると言い出し、私と口論になった。塾となってくると話が違うからだ。
●妻と論争
私が、「公立校へ進学させればいいだろう」と言うと、「この辺の中学校はガラが悪い。この前も深川〇〇中学校で暴力事件があったのを聞いて分かるでしょ」と差別的な発言をする。「すべての中学校がそういうわけではない。小学6年生に受験させるのは酷だよ」には、「どのみち3年経てば高校受験が待っている。早く受験させておいた方が子どもたちには楽なの」と返す。妻がそれだけ私立中学校にこだわるのには理由があった。
