… … …(記事全文2,890文字)●9月17日 メディアの報道なし
9月17日の小泉訪朝から丸23年目の日、各メディアを注目していた。しかし、それについて触れるメディアは一つもなかった。当然と言えば当然のことであろう。何しろ、大きなニュースになるトピックがあれば別だが、23年経過したというだけでは報道にならない。だが、毎年考えるのは、小泉訪朝により拉致問題が動いたのは紛れもない事実である。それを最後に、23年という長い間、何も動かないというのは異常であり、そこを掘り下げるメディアが一つくらいあってもいいのではないか、ということだ。それは、「節目報道」でしか取り上げないのは分かっている。ただ、他の問題とは異なり、限りある人の生命が懸かっている問題なのである。
●9月18日付新潟日報の記事の意味
翌日の地元紙新潟日報でそれに関連する記事を見つけた。「第1回日朝首脳会談から23年」「拉致解決へ世論喚起に力」「『何でもやる』活動広げる」。この見出しで始まる記事は、「蓮池さん・曽我さん、著書出版や講演」。つまり被害者本人の活動について述べているのだ。この記事の意図が私には理解できない。いくらトピックがないとは言え、被害者が救出活動をすることについて、新潟日報はどのような認識でいるのか、非常に疑問である。
●被害者本人の活動を称賛するのか?
記事では、「2002年9月の第1回日朝首脳会談から17日で23年、翌月に蓮池薫さんや曽我ひとみさんら被害者5人が帰国したが、それ以降一人も救出できていない。被害者や家族の高齢化が進む中、蓮池さんと曽我さんは『できることは何でもやる』と活動の幅を広げ、必死の訴えを続ける」とあることから、同紙は、被害者が救出運動を行うことは不自然ではなく、逆に称賛する立場のようである。曽我さんの母ミヨシさんは、拉致被害者であり、まだ救出されていない。それを考えたとしても、帰国した被害者が未帰国の被害者の救出運動を行うことに関して、私は大きな違和感を覚える。
