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蓮池透の正論/曲論

蓮池透(元東京電力原子力エンジニア)

蓮池透

WBC歓喜の中で不発に終わった岸田首相のウクライナ電撃訪問

ウェブで読む(推奨):https://foomii.com/00200/20230324060000107038 //////////////////////////////////////////////////////////////// 蓮池透の正論/曲論 https://foomii.com/00200 ////////////////////////////////////////////////////////////////  WBC(ワールド・ベースボール・クラシック)準決勝で日本チームが劇的な逆転サヨナラ勝ちをし歓喜が爆発する中、「岸田文雄首相ウクライナ電撃訪問」というニュース速報が流れた。そして、日本対米国の決勝が行われる日に、キーウ(キエフ)でゼレンスキー大統領と会談した。メディアは、米国に勝利した日本チームを絶賛する報道一色となり、岸田首相の訪問はかき消される格好となった。ここで忘れてはならないのは、中ロ首脳会談が同じタイミングで行われていたことである。それらついては後述するので、まずは、WBCの話題から。 ●誰もが野球が好きだった  昭和生まれの私にとって、少年時代の野球は生活の一部と言ってもいいほど身近な存在だった。軟式ボール、バット、グラブ、ベースといった用具は小学校の体育の時間にしか使えなかったが、それ以外でも、軟式テニスのボールを竹の棒で打つ形で野球を楽しんでいた。中学校へ進学すれば、部活で野球ができるため、それに備えて少しでも上手になろうと自分なりに努力していた。また、他人とは違うこと、例えば両打席で打てるとか左右両手で投げられることにも挑戦していた。  当時はプロ野球全盛期だった。テレビは巨人戦のみを中継し、試合途中で放送が終了すると、受信環境の良くない当地で、少しでも野球中継が聞こえる場所へラジオを持ち回していたのを思い出す。したがって、否が応でも巨人ファンになり、相手は阪神とそれ以外、パリーグは全くといっていいほど関心がなかった。まさに「巨人、大鵬、玉子焼き」そしてONの世代である。  中学校へ進学すると野球部の前に大きな壁が立ちはだかっていた。「丸坊主」絶対だったのだ。これにはどうしても踏ん切りがつかず、入部を断念した。結果、卓球部へ入ったのだが、当時は地味なスポーツだった。「お前の野球に対する情熱はその程度なのか」と指摘されそうだが、なぜ野球をするのに「丸坊主」にならなければならないのか。大きな疑問を抱いたのは事実であり、ひねくれ者の私にはそこまでの覚悟はできなかった。別に甲子園に出たいとかプロを目指す、といった意思も技量も持ち合わせていなかったのも正直なところである。  スポーツは嫌いでなかった私だが、高校時代も野球部へ入ることは、それなりの覚悟が必要であり、中学校での経験者には敵わない。そこで、比較的自由な雰囲気のサッカー部に入った。しかし、練習は厳しく、先輩後輩の上下関係が野球部ほどではないものの存在していた。何とか練習についていったのだが学業成績は急降下し、当時教師だった父の強い指示により退部せざるを得ない状況になった。あまり良い思い出として残っていない。  話は逸れるが、弟は中学校時代、野球部で主将として活躍した。県大会でも上位の成績を残し、名古屋市で開催された中部地方大会に出場した経験を持つ。そこでスカウトの目に留まった弟のチームメイトは、名古屋の名門高校へ野球留学し甲子園にも出場した。だが、高校へ進学すると全く毛色の違う演劇部に入ったのには驚いた。ひねくれ者という点では似た者同士なのかもしれない。
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