… … …(記事全文2,584文字)【第1回】『内なるGHQ』の正体:監獄の鍵を握っていたのは「隣人」だった
現在、世界はトランプ大統領の「自国最優先主義」という冷徹なリアリズムの荒波に揉まれています。彼が突きつけるのは、友情でも同盟の深化でもない。全てを商品として査定する、残酷なまでのディール(取引)です。
なぜ、日本はこの荒波を前に、これほどまで脆く、自律的な戦略を描けないのか。 その答えは、私たちが戦後80年間にわたって閉じ込められてきた「思考の檻」にあります。そして今、私たちが直視すべき最も残酷な真実。それは、その檻を設計し、今なお鍵を握り続けているのは、アメリカ人ではなく、他ならぬ日本人自身であるということです。
1. 占領軍が「日本語」を操れるはずがない
戦後、日本がいかにして牙を抜かれたか。その実態として、GHQ(連合国軍最高司令官総司令部)による苛烈な洗脳工作が近年ようやく語られるようになりました。
30項目に及ぶ「プレスコード」による言論統制、子供たちが自国の誇りを失うための「教科書の墨塗り」、数百万通に及ぶ「手紙の検閲」、そして有為な人材を排除した「公職追放」。これらは確かにGHQの命令でした。これに対し、愛国的な国民の間でGHQを非難する声が高まるのは当然のことと言えます。
しかし、ここで冷静に、戦略的リアリズムの視点から考えてみてください。 当時、日本にやってきたアメリカ人のうち、何人が日本語の細かな機微を理解し、行間を読み、検閲の是非を判断できたでしょうか。

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