… … …(記事全文2,416文字)令和7年6月22日、米軍によるイラン核施設空爆という衝撃的なニュースが世界を駆け巡りました。トランプ大統領は当初「2週間待つ」と発言し、空爆の可能性を否定しているかのように見えました。これは、イランとの直接的な軍事衝突を回避したいMAGA支持層の期待と、米軍を使ってイランを叩かせたいイスラエルの要求の間で、苦悩する姿を映し出していたのです。ところが状況は一転し、イラン国内のナタンツ、フォルドウ、アラクといった核関連施設への空爆を決行、24時間後に公表するという徹底した情報統制ぶりを見せつけました。
空爆直後から、SNSや報道には様々な解釈、仮説が飛び交っています。ここで肝要なのは、客観的分析に基づく解釈と、推測や願望の混じった仮説とを明確に区別することです。仮説を立てること自体は有意義ですが、検証されるまで結論的に語ることは避けるべきです。特に、「トランプが期待を裏切るはずがない」という思い込みから仮説と現実を混同するような姿勢は危険です。
今回の空爆を「トランプの英断」と評価する代表的な論理は以下の通りです。
トランプの目的は戦争を早期に終結させること。
イランの核施設を破壊することで、イスラエルの戦争継続の理由を奪った。
イランは継戦意思を失い、トランプの停戦ディールに乗らざるを得なくなる。
結果、戦争は早期終結し、平和が訪れる。
もしこれが事実であれば、トランプの平和主義的姿勢の勝利と言えます。しかし、以下の点が検証を要します。
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