… … …(記事全文5,082文字)「保守派は喧嘩ばかりしてまとまれない」
よく聞く言葉です。それでも、安倍元首相が顕在の間は、とにかく安倍元首相を応援するという形でなんとかまとまることができていました。しかし、安倍元首相が暗殺された後は自民党内でも裏切りが相次ぎ、いわゆる保守言論界も分裂と対立が顕著です。その間にも自民党は極左化し、復活したトランプ政権には相手にされず、日本がおかれた状況は厳しさを増すばかりです。
国家存亡の時なのですから、本来なら細かい意見の違いは横において、戦略的連携があってしかるべきです。戦略的連携は、共通の合理的目的があってこそ成り立ちますが、それは明らかに日本を滅亡の危機から救い出すことです。このままなら日本は溶解し、中国の属国になるか、米中共同管理の属領になり果てるでしょう。それは極めて現実的な危機です。残された時間はわずかです。
それにもかかわらず、果てしない内輪もめが続いています。国が滅びてしまったら何の意味もないにも関わらず、です。しかしながら、この現象は今に始まったことではないのもまた事実なのです。実は、先の世界大戦で日本が大敗北を喫した大きな理由のひとつが、陸軍と海軍の間の恒常的な確執と非協力的態度でした。戦争に負けてしまったら意味がないのですから、多少の意見の違いや、まして感情的な対立は横に置いて合理的かつ総合的な判断に徹しなくてはならないのですが、最後までそれができず、そのことが敗戦に至る決定的な原因のひとつになってしまいました。
以下に、具体的な例を挙げながら振り返ってみましょう。
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