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山岡鉄秀の対外情報戦で勝ち抜けろ!

山岡鉄秀(情報戦略アナリスト)

山岡鉄秀

防衛3文章閣議決定の落とし穴‐騙され続ける日本国民

ウェブで読む(推奨):https://foomii.com/00194/20221219200000103355 //////////////////////////////////////////////////////////////// 山岡鉄秀の対外情報戦で勝ち抜けろ! https://foomii.com/00194 //////////////////////////////////////////////////////////////// 去る12月16日、いわゆる国防3文書が自民党国防部会、自民党政務調査会政調審議会、自民党総務会の承認を経て閣議決定されました。公明党も賛同しました。 国防3文書とは、国家安全保障戦略(国家安全保障局作成の基本方針)、国家防衛戦略(旧防衛大綱)、防衛力整備計画(旧中期防)の三つです。国家防衛戦略が今後10年間の整備目標、防衛力整備計画が今後5年間の具体的な整備計画を示します。 今回の3文章の内容について、肯定的な評価が一般的です。特に評価されているのは、反撃能力の保有を目指すことを明記して、旧来の基盤的防衛力という受動的な発想から一歩踏み出したことです。基盤的防衛力とは何でしょうか? 「安全保障用語」というサイトには次の記述があります。(dictionary.channelj.co.jp) 「1976年の防衛大綱で示された、防衛力整備についての基本構想。従来は、周辺国の軍事力に応じて防衛力を整備する「所要防衛力」構想を採っていたが、防衛費が拡大し、米ソのデタント(緊張緩和)にあって、なぜ防衛力整備が必要なのか、国内外に説明する必要に迫られ、中国などの日本への不信感を払しょくするため、防衛力の「上限」を示そうとした。日本への大規模侵略は考えにくいとして、「我が国自らが力の空白となって侵略を招来することのないよう、必要最小限の防衛力を保持し」「限定的かつ小規模な侵略について、原則として独力で排除することとし、侵略の規模、容態により、独力での排除が困難な場合にも、あらゆる方法による強靭な抵抗を継続し、米国からの協力を待って、これを排除する」とした。しかし、2010年には、台頭する中国の軍事力などを踏まえ、基盤的防衛力構想を改め、機動力や即応性を重視した「動的防衛力」に転換した」 このように、中国に忖度した超お花畑の防衛政策は2010年には放棄されているはずですが、最近までの政策は大差ないと言われても仕方ないでしょう。それが今回、よりはっきりとした形で反撃能力の保持にまで言及したのですから、画期的と言えなくはありません。しかし、これを受けて「岸田首相はよく頑張った!」「安倍総理もできなかったことをやり遂げた」と賞賛するのはあまりにも早計です。以下、その根拠を述べます。
… … …(記事全文4,761文字)
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