… … …(記事全文1,861文字)アメリカ大統領選が4年前と打って変わり、あっという間に決着がついた。
さあこれからアメリかが、世界が再編成されるという今、私のような素人があえて感想を述べる必要はないだろう。
今回はちょっとお呼びでないかもしれない話題を取り扱ってみる。
11月 3日、スペインの国王フェリペ6世とレティシア王妃が被災地を訪問したところ、「帰れ!帰れ!人殺し!」などと罵声を浴びせられ、泥をなげつけられたのである。
スペインのバレンシア地方では10月29日から30日にかけて記録的な大雨となった。
場所によっては8時間で491ミリの雨量となり、これは年間の降雨量に匹敵するという。
しかも気象庁が洪水警報を発したのに、人々の携帯に通知が届いたのが数時間後。
さらには二大政党制による駆け引きのために非常事態宣言の発令が遅れるという判断ミスも重なった。
多くの人々が逃げ遅れ、軍や警察による救助や支援も遅れた。
住民によれば、最初にやって来たのはボランティアの人々だったという。
結局、国王夫妻が特に被害が甚大だったパイポルタの町(死者62人)を訪れた3日にはバレンシア地方全域で少なくとも217人の犠牲者が確認されている。
復旧が遅々として進まず、あたりは泥だらけ、住民の怒りが頂点に達しているときに国王夫妻は被災地を訪問したのである。
王族などの被災地訪問のタイミングが難しいことは1966年、イギリス・ウェールズのアバーファン炭鉱崩落事故の際のエリザベス女王の行動を見てみるとよくわかる。
10月21日、数日間の大雨によりボタ山が崩れ、アバーファンの町の数件の建物を襲った。
特に小学校は直撃され、死者144人中、子どもが116人という悲惨な事故となった。
そのボタ山は地下に湧き水が出ているところに築かれているという、違法なものだった。
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