… … …(記事全文2,040文字)昨年の総裁選で「ライドシェア」を自らの公約の一丁目一番地に据えて戦い、あえなく敗れ去った小泉進次郎氏は、農水大臣に就任し、「備蓄米を五キロ2000円で販売する」という差配をしたことによって一躍「時の人」となった。五キロで4000円、5000円を上回る程の米価の高騰に困り果てていた多くの国民はこの「進次郎裁定」を大いに歓迎したからである。
結果、俄に進次郎フィーバーとでも言うべき現象が日本を席巻し、人気低迷にあえいでいた石破政権は支持率を幾分回復するに至った。そしてある世論調査では、「次期総理大臣として期待する政治家」としてそれまで連続してトップをとり続けていた高市早苗氏を抜き去り、進次郎氏がトップとなった。
この流れを受け、永田町では人気の無い石破氏の代わりに進次郎氏を総理にすげ替えることを通して、自民党の再生を図ろうではないかという声もしばしば聞こえるようになったのだが――実に無定見で軽薄なものなのだろうと嘆かざるを得ない。
一国の総理を「客寄せパンダ」と考えるような国家は、早晩滅び去る他ないではないか。
確かに「2000円米」に多くの国民は狂気したのかもしれないが、それを実際に手にすることができる国民も一部に限られるし、そんな備蓄米はスグに底を突く。しかも備蓄米がなくなれば…
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