… … …(記事全文2,799文字)最近、メディアや授業などに加えて、クライテリオンの編集や学会の学術誌編集や書籍編纂等でバタバタしてしまい、にっきがとどこおってしまい済みません。日記は、締め切り等で他の人に影響がでてしまう仕事を一通り終わってから(あるいはめどがついてから)、書いているのですが、ここ3日ほどその時間がとれずにおり…済みません(汗)。
さて、そんなこんなしておりますと、大変興味深いメッセージを本メルマガ読者から頂きましたので、ご紹介さし上げます。自民党の裏金問題の件で、です。海外に今お住まいの方からのコメントなのですが、とりあえず、その要旨、下記にご紹介さし上げます。
まず、その方の周りの外国人の方の、本裏金問題に対する一般的対応は、「なんでこれほどの少額で大騒ぎしているのか心底不思議、他国の賄賂と比べれば子供の駄賃レベルに過ぎない。むしろ日本が清潔な国であることが証明されている。」というものらしいです。
まぁ、それはそうですね。
アメリカの政治献金や汚職っていうのはスケールが全然違いますからね。
が、それは「清潔な国」というような話しでなく、単に「セコい国」である事の証明ですよね。
ちょうど「さざ波レベル」のコロナに対してあれほど大騒ぎして、本気でびびってマスクが全然外せなくなっている人が未だに大量にいる国日本っていうのは、「清潔な国」と言えなくもないですが、それよりもむしろ、「愚かな国」あるいは「日和見だらけの国」「神経症が蔓延している国」「大人がいない国」「ヒラメキョロメの国」「劣化ニホンジンの国」などと揶揄する方が適当だ、というのと同じような話しですね。
さて、そんなことを周りの外国人達から言われているメッセージ主さんですが、その方のお知り合いの中に一人、「在日歴が長く、最近の日本の政策の歪みぶりに不可解な思いを持ってきた外国人」がおられるとのこと。で、その外国人が今回のパー券騒ぎを通して、こんな疑念を持ったそうです。
「自然破壊をためらわない再エネ導入とか、都心再開発とか、巨額を投入した五輪のあまりのしょぼさとか、外資の中小企業買収容易化とか、なぜこうも誰も積極的には賛成してないことが易々と進められるのか不思議だったが、パー券騒ぎを見て、この程度のはした金にも関わらず、日本の政治は本当に歪められているのかもしれないと思うようになった。そうであればショックだが、それは日本の政治家が悪であると言うことより、外国勢力等に与えているメリットの巨大さと対価として得ているもののあまりの小ささから、自分がしていることの価値がわからないまま不正を働いているのではないかと言う疑念」
このメッセージ主さん、この「悪と言う以前に馬鹿」という趣旨のこの発言を外国人に言われて、「何重にも恥ずかしい思い」を抱かれたそうですが、これは実に正鵠を射たご発言です…。
藤井聡・クライテリオン編集長日記 ~日常風景から語る政治・経済・社会・文化論~
藤井聡(京都大学教授・表現者クライテリオン編集長)