… … …(記事全文6,607文字)ご無沙汰です!只今、毎年恒例の年末の長崎・男女群島の二泊三日の磯釣りから帰って参りました!!
このメルマガ、磯釣りに出かける前に、2日連続で前編後編で予約配信しようと思っていたのですが…磯渡しの船が出る港でネットが繋がらず…本日、2日分まとめて配信します!
#磯釣りはホント素晴らしい釣りとなったのですが…またそれについては明日、大晦日に配信いたしますw
それでは是非、ご一読下さい!
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先日、クリスマスの日に『エクソシスト ~信じる者~』を映画館に観に行って参りました。
当方、1973年封切りの前作『エクソシスト』は、これまで何度もいろんなところで申し上げて参りました通り、文字通り「一番好きな映画」でありました。
以前、このメルマガでも、下記記事にて解説さし上げたこともあったかと思います。
「映画『エクソシスト』はなぜ、あれほど恐ろしいのか……絶望と信仰を巡る<悪魔>の考察。」
https://foomii.com/00178/20230401140333107397
どうやら今回の新作は、前作に出演していた悪魔に憑かれる主人公リーガンや、そのお母さんのクリスが、それぞれ丁度50歳の年を重ねたという恰好で出演する…とのことで、文字通りの続編とのことで、最高最大級の期待感を持って映画館に参上しました。
ネタバレを含みますから、詳細は申し上げませんが…当方、最後のシーンではあまりの感激で、映画館でひとしきり号泣してしまうほどに、大いに感動いたしました。
不思議な事に、この12月は当方、あれこれ「宗教」とりわけ「神」や「信仰」について深く考える機会が続いているのですが、その中でも、このエクソシスト視聴体験は、逆説的にも恐るべき「悪魔」を全身全霊で感ずる事を通して、最も深く「神」を感ずる瞬間となりました。
12月はまず15日に、表現者クライテリオンで特集号「政治と宗教」を出版いたしました。
そして、23日は、エクソシストと同様、当方が生涯をかけて何度も何度も触れてきた、神への信仰を徹底的に論じたキルケゴールの『死に至る病』を、2時間たっぷり、解説いたしました。
Amazon: https://www.amazon.co.jp/dp/B0CNK6PNVD
定期購読:https://the-criterion.jp/subscription/
キルケゴール、とりわけ『死に至る病』に描かれた「信仰と絶望」、つまり「神と悪魔」の弁証法的関係について、これだけまとまってお話しすることなんて生まれて始めてのこと。
そうして信仰と絶望、神と悪魔について、人生の中でもう、これ以上ないくらいにじっくりと深く考え、それによって宗教的事象に対する感度が極限にまで高まっていた状況で、翌24日にのクリスマス、つまり、イエス・キリストの誕生日に『エクソシスト ~信ずる者~』を観にいったのです。
藤井聡・クライテリオン編集長日記 ~日常風景から語る政治・経済・社会・文化論~
藤井聡(京都大学教授・表現者クライテリオン編集長)