… … …(記事全文1,573文字)岸田さん、どうやら、来年からライドシェアを一部導入していくことを決めちゃったようです。そして、そのマーケットをさらに拡大していくために、法律そのものまで変えようとしているようです。
「まぁ、いいんじゃない」と感じておられる一般の方は多いものと思いますが…その内容をよくよく知っている我々からすると、彼らの推進論は恐るべき出鱈目な代物なのです。
(ちなみに当方の出身母体は、京都大学の自動車交通の研究室ですから、この問題についてはプロなのです(^^))
ついてはこの件について先日、とあるところで座談会を行ったのですが、その中の当方の発言の一部を、二回にわたってご紹介さし上げます。
是非、ご覧下さい。
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藤井 日本維新の会や政府、特に岸田総理はタクシーは「人手不足」「担い手不足」ならびに「移動の足の不足」があるから「ライドシェアを導入すべきだ」と言っていますが、担い手不足や移動の足の不足とはそもそも、タクシー市場の「供給」のことです。だから要するに、タクシー市場における「需給バランス」における「供給不足」のだからライドシェアでその不足分を埋め合わせると岸田さんや吉村さん達は言っているわけです。
だとすれば、彼らは第一にどの程度の供給量が不足しているのか、第二にその不足分を埋め合わせる方法には一体どういう方法があるのか、そして第三に、それらの方法の中でもとりわけライドシェアが合理的だと言えるのかどうか、という三点に対してきっちり説明する責務がある。
ところが彼らはこれら3点のいずれの点についても全く答えてはいない。もちろん万博の時には少なくとも第一番目の供給不足は見込まれる可能性があるが…
藤井聡・クライテリオン編集長日記 ~日常風景から語る政治・経済・社会・文化論~
藤井聡(京都大学教授・表現者クライテリオン編集長)