… … …(記事全文3,856文字)本記事前半では、2024年の世界はウクライナや中東、そして中国も含めた様々な紛争が連動しながらさらに拡大していくリスクがあることを指摘。その結果、世界経済はさらに混沌としていくと同時に、米国の利下げ政策への転換を契機に、「リーマンショック」と同等の世界同時不況が生ずるリスクが今高まっている事を指摘しました。
そんな中、日本では政治腐敗が横行し、保身以外の目的を取り立てて持たぬ悪阻かな人物がリーダーとして君臨し続けることで、日本の政治が完全なる機能不全に陥り、暗雲垂れ込める世界の中でもとりわけ酷い世界最凶の悪夢に日本が苛まれるという危惧を論述します。
是非、ご一読下さい。
「リーマンショック」の再来によって日本が巨大被害を被るリスク
…実際、リーマンショックの前の2000年代、アメリカではインフレが続き、金利引き上げ対策が続けられていた。そして、その金利の引き下げが行われ始めたことを契機としてリーマンショックが起こったのだ。
日本のバブル崩壊も、80年代、空前のバブル景気で沸き、高金利状態が継続していた状況の中で、日本の政府当局が不動産のための融資についての総量規制が行った事で勃発した。金利高騰状況下で旺盛になっていた金融商品の売買に対して、利上げ等の何らかの規制が行われた時に「バブル」は崩壊するのだ。
今回の異様な欧米の利上げもまた、金融市場の急激なる活性化をもたらしているのであり、したがってそれに水を差す「利下げ」政策が「バブル崩壊」をもたらす重大な契機となり得るのである。
そうなった時、日本経済は凄まじい打撃を受けることになる。
藤井聡・クライテリオン編集長日記 ~日常風景から語る政治・経済・社会・文化論~
藤井聡(京都大学教授・表現者クライテリオン編集長)