… … …(記事全文2,721文字)一般の方は、このニュースは知らなかったかも知れませんが…都市の交通や鉄道に関心の方々にとっては、今日は大変なビッグニュースの日となりました。
日本に「LRT」(ライト・レイルウェイ・トランジット)という新しい交通システムの本格的新規路線が、我が国で初めて開通したのです!
開通したのは、宇都宮市。
宇都宮へのLRTの導入が本格的議論されはじめてから、実に20年以上の長い年月がかかりましたが、本日ようやく開業にこぎ着けたという次第です。
LRTというのは、いわゆる「路面電車」の一種なのですが、その車両が最新式のものが使われているもので、昔の路面電車とは全く異なる、こんな写真のイメージのもの。
こうしたLRTについては、富山市では日本国内で一早く、新幹線が通る機会を好機と捉え、かつて存在していた軌道を活用する格好で「LRT」が導入され、富山のまちを活性化する大いなる効果を発揮していたのですが、今回の宇都宮のLRTは、既存路線を活用するのではなく、全線新規路線を整備することで導入されたLRTは、全国初、となったのです。
今回のLRTの名称は「宇都宮ライトレール」。宇都宮駅東口から芳賀町までの14・6キロを50分ほどで結ぶものとなっています。
ちなみにかつて日本では、全国各地のまちで「路面電車」が走っていました。例えば、当方が今住んでおります京都でも至る所に路面電車が走っていました。
ですが、自動車が普及するにつれて徐々に路面電車が、自動車に道路空間を譲るために一つ一つ姿を消していきました…
藤井聡・クライテリオン編集長日記 ~日常風景から語る政治・経済・社会・文化論~
藤井聡(京都大学教授・表現者クライテリオン編集長)