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藤井聡・クライテリオン編集長日記 ~日常風景から語る政治・経済・社会・文化論~

藤井聡(京都大学教授・表現者クライテリオン編集長)

藤井聡

竹中平蔵氏とのTV対談が示す新自由主義の「ヤバさ」の本質 ~政府がPBや新自由主義に拘る謎を解く~

ウェブで読む(推奨):https://foomii.com/00178/2022032713435092639 //////////////////////////////////////////////////////////////// 藤井聡・クライテリオン編集長日記 ~日常風景から語る政治・経済・社会・文化論~ https://foomii.com/00178 //////////////////////////////////////////////////////////////// 竹中平蔵氏とのTV対談が示す新自由主義の「ヤバさ」の本質 ~政府がPBや新自由主義に拘る謎を解く~ この度、MXテレビの東京ホンマもん教室に、「新自由主義者」の象徴としばしば言われる経済学者・竹中平蔵氏をゲストにお迎えしました。 テーマは「(1)成長は必要か?」「(2)財政拡大は必要か?」「(3)新自由主義は必要か?」の3つ。この内(1)の成長必要論は両者完全合意、(2)については総論合意だが各論(とりわけPB規律についてのみ激しく)対立、そして(3)の新自由主義の必要論については、激しく対立する討論となりました。 こうした展開は事前に想定していた通りでしたが、今回のハイライトはやはり、(3)の新自由主義です(子細は下記をご視聴下さい。ちょうど対談箇所からの再生となりますhttps://www.youtube.com/watch?v=fZiaVetk-HM&t=988s)。 当方、改めてこの討論動画を拝見し、竹中氏の発言を精査し、分析いたしたのですが、ここではその分析結果をご報告差し上げたいと思います。 この分析は、竹中氏のみならず、経済政策を巡る「新自由主義」的な一般的議論にどういう種類の「詭弁」が含まれているのか、さらにはどういう恐るべき「反社会的」思想が混入しているのかを改めて浮き彫りにするものでもありますので、是非ともご一読いただきたいと思います。 まず(1)の成長必要論は、今回の対談のきっかけとなった今年の朝生元旦スペシャルでの論争をなぞるもので、(立憲民主の小川政調会長が主張する様な)反成長論こそが国民を不幸にし、かえって環境を逆に「破壊」し得るという点について概ね合意となりました。この点は特に追加で申し上げる事もありません。 そして、(2)についても成長のために財政政策が必要であり、それを阻止する財務省は極めて危険である、という点までは合意できました。しかし竹中氏は、PB目標だけは撤廃してはならないという論調に終始されました。 当方は、 「今やもう、PB規律が一番キツイ規律になっているのであり、これをやめ、より柔軟な規律(債務体GDP非やインフレ率、成長率による財政規律)に規律を改変しなければ、国民を救う財政が展開できない」 と主張したのですが、竹中氏はこの主張に徹底的に反対し、PB規律堅持を主張し続けたのです。
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