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メルマガ版「植草一秀の『知られざる真実』」

植草一秀(政治経済学者)

植草一秀

第292号 米官業利権複合体の走狗に成り下がった「連合」

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 「植草一秀の『知られざる真実』」 2012/07/21   米官業利権複合体の走狗に成り下がった「連合」                第292号 ──────────────────────────────────── 政治家を評価する際に、何よりも気を付けなければならないことは、マスメデ ィアの論調に疑問を持つことだ。 マスメディアの立ち位置をしっかりと認識しておく必要がある。 日本のマスメディア体制は「16社体制」と呼ばれることがある。 NHK 読売-日テレ、朝日-テレ朝、毎日-TBS、産経-フジ、日経-テレ東、 共同、時事 北海道、中日、西日本 NHK、全国紙およびキー局5系列10社、2通信社、地方ブロック紙3社の 計16社が日本のメディア情報空間を占有している。 私たちが得る情報の発信元には多種多様なものがあるが、そのなかで、この1 6社は圧倒的な影響力を有している。 ネット、単行本、ミニコミ誌、あるいは商業雑誌などからは草の根の情報が発 信されるが、一般大衆が時事問題についての情報を得る、最大の窓口がこの1 6社になっている。 全国の各都道府県には基本的にひとつずつ地方紙が存在し、この地方紙がそれ ぞれの都道府県では圧倒的な高シェアを維持しているが、これらの地方紙は全 国版のニュース報道記事を通信社から購入している。共同・時事の通信社が発 信するニュース報道が、そのまま地方紙の記事として採用されている。 テレビ、新聞、の民間マスメディア企業の経営を支えているのはスポンサー収 入である。とりわけテレビ局は圧倒的にこの依存度が高い。 このスポンサーによる資金提供の窓口となっているのが広告代理店である。電 通、博報堂を二大企業とする広告代理店を通じてテレビ局にスポンサー資金が 供給される。 したがって、民間放送、民間メディアの場合、このスポンサー収入が経営の基 盤を形成しているため、企業経営の方向がスポンサーの意向に配慮するものに ならざるを得ない。 この民間放送のなかで、象徴的な事例がある。
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